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仲川が触れなくてもオフサイド? 誤審ゴール騒動、もう一つの“論点”

ゲキサカ / 2019年7月19日 12時19分

 競技規則では、オフサイドポジションの選手がボールに触れなかったとしても、オフサイドになる場合として以下の4点が明記されている。

①明らかに相手競技者の視線を遮ることによって、相手競技者がボールをプレーする
②ボールに向かうことで相手競技者にチャレンジする
③自分の近くにあるボールを明らかにプレーしようと試みており、この行動が相手競技者に影響を与える
④相手競技者がボールをプレーする可能性に影響を与えるような明らかな行動をとる

 それを踏まえて今回の仲川の動きを見ると、相手競技者の視線は遮っておらず、また相手競技者にチャレンジする(=一定の接触をする)こともしていない。つまり①と②には当てはまらない。したがって、もしオフサイドの反則があったとすれば、③か④の文言に当てはまるかが争点となる。

■国際機関の“ガイダンス”

 ここで重要なのは、オフサイドは「攻撃側の選手がプレーに関与したかどうか」ではなく、「攻撃側の選手がプレーに関与したことで、相手に影響を与えていたかどうか」が基準だということだ。また、ここで言う「影響」とは、どういう定義なのかも争点になりうる。

 サッカーのルールを定める国際サッカー連盟(IFAB)は2016年、オフサイドに関する追加ガイダンスを発表した。これは「オフサイドを定める競技規則11条が一貫性をもって適用される」ための注釈であり、法律でいう『コンメンタール』(逐条解説書)のようなもの。ここに「影響」の定義が記されている。

 そこでは「“影響を与える”とは、オフサイドポジションにいる競技者が、相手競技者がボールをプレーすること(または、プレーする可能性)に影響を与えることで、これには相手競技者がボールをプレーする動きを遅らせたり、邪魔をしたり、または妨げたりすることが含まれる」とある。

■今回のケースでは…

 つまり今回のケースで言えば、仲川のフリーランニングによって宇賀神のプレーが①遅らされているか、②邪魔をされているか、③妨げられているかどうかが基準。もし、いずれかに当てはまればオフサイドがあったといえる。

 映像を見ると、宇賀神はたしかに仲川を追いかけるポジション取りをしている。しかし、①〜③に当てはまるような影響は見られない。そのため上川氏は「インパクト(影響)が与えられたかというと、そう言える理由はない」と指摘。「もし仲川がボールをプレーしていなかったら、オフサイドではなかった」と結論づけた。

 一方、もし宇賀神が仲川を回り込んでいたり、仲川とぶつかっていたり、仲川に進路を妨げられていたりすれば、その時点でオフサイドの基準を満たしていたといえる。ハイスピードで行われるサッカー競技の中でこれらを見極めることは難しいが、こうした基準を認識しておいて損はなさそうだ。

(取材・文 竹内達也)★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
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