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長崎U-18、C大阪と激闘ドローもGL敗退…指揮官「本当に“夢がある”クラブ」

ゲキサカ / 2019年7月24日 23時13分

 その後も他会場に関して「たびたび情報を入れていた」(北内監督)という長崎だが、後半24分に札幌がゴールを決めて勝ち越し。こうなると札幌の勝ち点が長崎を上回ってしまうため、長崎は3点差以上で勝利し、C大阪を得失点差で上回る必要が出てくる。そこで長崎は攻めに出た。選手交代も有効に使い、アグレッシブなサイド攻撃が効力を増していった。

 ところがフレッシュな有力選手が登場していたC大阪が一枚上手だった。後半33分、藤尾のポストプレーから長崎の布陣を大きく押し下げると、トランジションの連続から近藤が左サイドを切り裂き、最後は桃李が右足シュート。これがネットに吸い込まれ、土壇場で同点に追いついた。

 後がない長崎は後半アディショナルタイム、先制点を決めた長尾に代わって186cmのFW藤本翔(2年)を投入。パワープレーを試みると、同アディショナルタイム2分にはFW斎藤遼太(2年)とのワンツーから浦道が左サイドを駆け上がり、中央にクロスを送り込む。だが、藤本のヘッドは枠外。このまま試合は終わり、長崎のグループリーグ突破はならなかった。

「持っているもの、準備しているものは出たかなと思う」。試合後、そう口にした北内監督だが表情は悔しさにあふれていた。「勝たせてあげられなかったのは自分の力不足。彼らは力を出してくれた。勝ち切れない、持っていけないのは自分たちの弱さ。自分もそこは反省しないといけない」と唇を噛んだ。

 都会の強豪クラブに比べれば、大舞台の経験が足りないのは織り込み済み。それでも「何とか食らいついていきたい」と考えるのは、変革期を迎えているクラブの育成への熱意を肌で感じているからだ。指揮官は「チーム自体、会社自体もジャパネットが入ってきて変わってきている。すごくバックアップしてくれている」と感謝を口にする。

 今回の遠征には試合の登録メンバーを上回る25人が帯同。勝敗が決する前から延泊でのトレーニングマッチが企画され、それが終われば海外遠征も控えている。また、大会への出発前も「トップチームのバスで空港まで送ってくれて、トップの選手・スタッフが見送ってくれた」(朝長)と全国に挑む選手たちを感激させる粋な演出も行われていたという。

 そうした姿勢は会社のトップも同じ。「ジャパネットがすごいですよね。息子の旭人社長(ジャパネットたかたの高田旭人社長)は育成にすごく力を入れてくれる。また明社長(V・ファーレン長崎社長)も育成が大好きで、昨日は試合がないのに電話で『勝ったかー!!』って(笑)。『ないです、明日です』ってオチもあったんですけど(笑)」。そうした暖かい光景が目に浮かぶエピソードだが、現場はその期待に応えないわけにはいかない。

「これからグラウンドも4面作ってもらえて、トップチームはスタジアムを作ることが決まっていて、本当に『夢がある』クラブですよね。この日本の中でそんなことができるクラブがどこにあるんだという。彼らがそこにいられて、そこを目指すことができて、一歩一歩近づけていると思います」(北内監督)。名勝負を演じた長崎の挑戦はまだ始まったばかりだ。

(取材・文 竹内達也)●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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