狙い通りの先行逃げ切り。米子北が長崎日大に走り勝ち、3回戦へ
ゲキサカ / 2019年7月27日 19時15分
[7.27 総体2回戦 米子北高 1-0 長崎日大高 南城陸上]
令和元年度全国高校総体(インターハイ)「感動は無限大 南部九州総体2019」サッカー競技(男子)の2回戦が27日に行われ、米子北高(鳥取)と長崎日大高(長崎)が対戦。前半23分にFW中田来輝(2年)が決めた1点を守り切った米子北が1-0で勝利した。
観測された気温こそ26.8度だが、時折雲も見られた前日の1回戦とは違って、晴れ間が広がった2回戦は非常に暑かった。この試合が2試合目の米子北にとって、対戦相手の長崎日大は1回戦シードで疲労度が違う。だが、分が悪い条件の中でも、試合開始から米子北はチームの武器である”走り勝つサッカー”を徹底し、相手を追い詰めていく。
「割り切ってトーナメントの戦い方をした」と城市徳之総監督が明かす通り、失点のリスクを避けるため、ボールを持ったら、素早く前線にロングボールを入れることを徹底した。前線ではFW崎山友太(2年)と中田の沖縄出身2トップが、競ったこぼれを拾ってシュートまで持ち込むことを狙う。
前半6分には自陣からのFKを起点に中田がシュート。12分には左サイドを破ったMF原田海(3年)のパスから中田がゴールを狙うなど、果敢な仕掛けで長崎日大を追い込んでいく。すると23分、自陣でボールを奪ったDF岡田大和(3年)が相手DFの背後にロングボールを入れると、相手DFとGKが衝突。こぼれ球を逃さなかった中田が無人のゴールに流し込み、米子北が均衡を崩した。
「プリンスリーグでもそうですけど、立ち上がりから積極的に行けば、今のFWは点が獲れているので狙っていた」。城市総監督のプラン通り、先手を奪った米子北の走力は得点以降も衰えない。MF後藤佑也(3年)とMF林莞太(2年)のダブルボランチがセカンドボールの回収に奔走し、相手に決定機を与えないまま試合を折り返した。
理想通りの試合展開となった前半から一転し、後半は長崎日大のペースで試合が進む。力強いボールキープを見せたレフティーのFW山崎光(3年)を起点に途中出場のMF松村優生(3年)が右サイドからチャンスを作った。大型FW橋本亮介(3年)への放り込みも脅威となっていたが、米子北は後半27分にDF荒川莉音(3年)とDF横山凌雅(2年)を投入。システムを4-4-2から、5-4-1に代えて、逃げ切りを図った。
米子北は終盤は前からの守備が機能しなくなり、長崎日大に押し込まれる場面も続いたが、岡田を中心に最後まで守備の集中を切らさず、1-0で勝利。米子北らしく走力によって粘り強く3回戦への切符を手にした城市総監督は「さすが長崎を制したチーム。技術的な部分で言えば、長崎日大の方が高かった。粘りもあるし、最後まで何が起きるか分からなかった。きつかったけど、よく凌いでくれました」と選手を称えた。
「勢いに乗れれば上に行けるかもしれない」と中村真吾監督が自信を覗かせていた米子北だが、大会直前のプリンスリーグ中国でU-18日本代表のDF高橋祐翔(3年)とエースのFW植田葉月(3年)が負傷し、登録メンバーから外れた。想定していた戦いを変えざるをえず当初、中村監督は落胆していたが、今は負傷を前向きに捉えている。
「あの二人がいない中でどこまでできるか指標になる。走ればここまでは行けるというのが分かって、二人が帰ってくれば更にスケールアップできるし、選手には『アイツら戻ってくるポジションを無くしてしまえ』と言っている」。満身創痍での戦いの中で、確実に選手の経験値と逞しさは増している。次戦以降も自慢の走力で、主力不在を感じさせない戦いが披露し、勝利を狙う。
(取材・文 森田将義)●【特設】高校総体2019
★夏季インターハイ全試合配信!試合動画はこちら
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
新体制で序列低下の遠藤航はついにベンチ外…リバプール、ボーンマスに3-0完勝
ゲキサカ / 2024年9月22日 3時39分
-
進化する静岡学園が残留争いに完勝、米子北はショックの大きい敗戦
ゲキサカ / 2024年9月15日 10時59分
-
ブレずに今季初3連勝飾った東京Vの城福監督「我々のやり方を研ぎ澄ますということを貫いてきたこの1カ月」
超ワールドサッカー / 2024年9月14日 23時33分
-
J1昇格争う上位対決はドロー! 長崎がMFマテウス・ジェズス弾で先制も清水MFルーカス・ブラガが同点ゴール
ゲキサカ / 2024年9月7日 20時32分
-
1-1の痛み分け…長崎がFW中村慶太弾で先制も栃木はFW南野遥海が土壇場同点ゴール
ゲキサカ / 2024年8月31日 21時5分
ランキング
-
1大谷翔平が土壇場9回に53号ソロで「53―55」 2戦ぶりアーチ、4戦5発の量産体制…サヨナラ勝ち呼び込む
スポーツ報知 / 2024年9月23日 8時2分
-
252-53大谷翔平、115年ぶり偉業が濃厚 日本は明治時代、2つの「2位」で近づく歴史的記録とは
THE ANSWER / 2024年9月22日 19時3分
-
3大谷翔平 2戦ぶり3安打&2盗塁で55盗塁!イチローの日本選手最多56盗塁に王手 打率3割に復帰
スポニチアネックス / 2024年9月23日 7時26分
-
4ブライトン三笘 ウェルベック芸術的FK弾を“お膳立て” 左サイドで存在感放つも2―2ドロー
スポニチアネックス / 2024年9月23日 0時5分
-
5ヤングなでしこ 最後まで北朝鮮の堅守崩せず…0―1で敗れ2大会連続の準優勝 U―20女子W杯決勝
スポニチアネックス / 2024年9月23日 8時7分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください