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“らしくない”粘り強さも力に。「一日一日成長」の尚志が神村学園とのPK戦制し、8年ぶり8強!

ゲキサカ / 2019年7月28日 20時54分

 そして後半24分、我慢強く戦っていた尚志がクーリングブレイク明けのファーストプレーで同点に追いつく。前線でボールを収めた染野がターンしながらスルーパス。これで抜け出したFW山内大空主将(3年)が、距離を詰めてきたGKよりも一瞬速く左足シュートを放ち、1-1とした。仲村監督が交代を思いとどまり、「(山内)大空の得点力と3年の意地というのを出してもらうために一番前に入れた」と、左SHからFWへ移した山内のゴール。値千金の1点に、尚志イレブンは喜びを爆発させた。

 再び勝ち越し点を目指した神村学園は、37分に中島のアーリークロスを濱屋が巧みに胸で収めてDFの前に出る。だが、左足シュートはわずかに枠右へ。組み立て、崩しの力を発揮していた神村学園は相手の倍以上となる14本のシュートを放ったが、フィニッシュの精度やゴール前での積極性を欠くなど、2点目を奪うことができなかった。

 PK戦では尚志GK鈴木が魅せた。後攻・神村学園の1人目・中島と2人目の交代出場MF大迫魁士(3年)のシュートを連続でストップ。一方、染野、CB中川路功多(3年)が決めた尚志は3人目・小池のシュートがポストを叩く。だが、4人目のMF郡司克翔(3年)が決めると、最後は山内が右足でゴールネットを揺らして8強入りを果たした。

 仲村監督が「(例年の)尚志らしくない」と評した粘り強さが、今年の尚志にはある。2回戦の東海大相模高戦では2度リードしながら、蹴り直しのPKを決められるなど2度追いつかれる展開。それでも、アディショナルタイムの決勝点で勝利し、この日も神村学園にゲームをコントロールされながら粘り強く戦い、PK戦で次のステージへの切符をもぎ取った。

 仲村監督は「本当、昨日も負けゲームかなと思っていた。本当に一日一日成長している」と評した。個々のレベルが高かった昨年は選手権で4強入りし、プレミアリーグ昇格。その代に比べると、劣る部分も多い。加えて、なかなか一体感や守備から戦う意識を継続できない部分があった。

 プレミアリーグEASTでは開幕戦の勝利後、5連敗。それでも、インターハイ予選後は2勝2分と立て直してきた。染野は「忘れていたものを取り戻して、インターハイに繋がっている」と分析する。そして、今大会は「自分たちはそこまで強くないので、チーム全員で勝つことがコンセプト。一人ひとりの良さを出しながら同じ目標に向かっていく。(みんなの闘争心に)火がついたら同じ目標へ向かう」(山内)という良さを発揮。エース染野が万全ではない中、一丸となって勝ち上がってきた。 “尚志らしくない”強さも持って、さらに上へ。福島県勢初の4強入り、そして目標とする頂点まで駆け抜ける。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2019

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