[関東]1年生FW大森がV弾!順大、早大に逆転勝ちで3位浮上
ゲキサカ / 2019年8月5日 22時2分
[8.4 関東1部第9節 早稲田大1-2順天堂大 浦安]
2か月にわたる中断期間を経て再開した関東大学サッカーリーグ戦。ここからの奮起を誓う早稲田大だったが、後半、順天堂大のシステム変更に対応しきれず、まさかの逆転負け。再開後の初戦を白星で飾れず、リーグ戦の連勝は2でストップした。
開幕から6戦連続白星なしと厳しいスタートを切った昨年度王者の早大。だが中断期間前の2試合では連勝し、早慶サッカー定期戦でも慶應義塾大を下すなど復調の兆しは見せていた。この試合でも前半29分、ボールを保持する順大に対し、右サイドからの鮮やかなショートカウンターでDF西田翔央(1年=東福岡高)がチャンスを演出。最後はFW加藤拓己(2年=山梨学院高)が持ち前のフィジカルの強さでDFを振り切り、先制点を決めた。順大の堀池巧監督が「早大の攻撃はあれしかないだろうという形でやられた」と悔やむ“完璧なゴール”だったが、後半に想定外の事態が起きる。
ひとつは、先制点を挙げた加藤が負傷のためハーフタイムで交代。この試合で公式戦の連続ゴール数を4に伸ばしたストライカーを欠いたことで「相手を楽にさせてしまった」と早大・外池大亮監督。そしてもうひとつは、後半からシステムを変更した順大に対応しきれなかったこと。また外池監督は「前から行かないといけないと思いすぎて、そのギャップを使われた。1枚剥がされたあとのスペースに走られてしまう、ということが多かった。そこで一度引く、ということができていない」と悔やんだ。
対する順大は後半、4-4-2から4-1-4-1にシステムを変更し、息を吹き返した。「前半は2ボランチがずるずると下がってしまっていた」(堀池監督)という状況を修正すべく、MF寺山翼(1年=FC東京U-18)を1ボランチに据え、右サイドのFW大森真吾(1年=東福岡高)を1トップに。逆にトップのFW旗手怜央(4年=静岡学園高/川崎F内定)を2シャドウの一角に置いた。
するとラインがコンパクトになり、前線でもタメを作れるように。試合の流れを引き寄せると、後半14分にはMF津島孝至(3年=磐田U-18)のフリーキックが相手選手に当たるラッキーなオウンゴールで同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。勢いに乗る順大はその後も旗手、津島、MF長倉幹樹(2年=浦和ユース)、DF鈴木啓太郎(4年=帝京高)らが次々と早大ゴールに襲いかかる。同39分には、長倉からの浮き球のパスに大森が反応。放ったシュートはGKに弾かれるが、そのこぼれ球を再度頭で詰めて勝ち越し点を挙げた。
このゴールが決勝点となり、順大が逆転勝利で再開後のリーグ初戦を制した。堀池監督は「前半の戦いに課題は残る」としながらも、「後半に修正できたのはよかった。三連戦の初戦でいいスタートを切れた」とホッとした表情。この勝利で5位から3位に浮上し、次節は2位の駒澤大と直接対決となった。勝ち点差はわずかに1。勝てば順位がひっくり返る大一番だ。前期の最終戦で対戦する首位・明治大を射程圏内に捉えるためにも、落とすわけにはいかない一戦となりそうだ。
(取材・文 飯嶋玲子)●第93回関東大学L特集
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