ブラサカ日本代表が「猛暑トレ」。川村主将「来年、この暑さを味方にする」
ゲキサカ / 2019年8月27日 14時56分
ブラインドサッカー日本代表が11日、葛飾区奥戸総合スポーツセンターで猛暑の中で2部練習を行った。暑さを逃れる陰があまりないグラウンドであえて午後2時30分から練習を開始。すべて来年の東京五輪パラリンピックを想定したものだった。高田敏志監督が明かす。
「トレーニングの質だけを考えれば、早朝にトレーニングして日中は体を休ませて、夕方5時ぐらいからやればいい。でも、来年はこの暑さの中で予選をすべて戦わなければいけない可能性があります。ただ(熱中症などの)事故があったら絶対にダメなので、体を冷やすクーリングの部分は徹底して、トレーニングの一つ一つは短くしました。先週(7月27日~8月3日)もこの暑さの中でやりましたが、誰も熱中症になっていない。クーリング対策は今のところうまくやれていると思います」
この日、ピッチ上に置かれた計測器では気温32度、湿度64%。しかし、体感温度はそれをはるかに上回った。場内には「特別の場合以外は運動を中止する」と猛暑へのケアを訴える張り紙が出たほどだったが、日本代表選手は練習前の体温測定、体の深部を冷やすアイスラリーの摂取、練習中やホテルでの水分摂取量管理、練習後に氷水を張った「アイスバス」に10分間浸かり、涼しい顔をしてバスに乗り込んだ。就寝前と起床後の選手が体に感じる疲労感などもすべてスタッフがチェックし、その微妙な変化にも目を配っている。川村怜主将が明かす。
「去年、(南米遠征で)ブラジルに行きましたが、あちらは冬でしたし、もう少し涼しい。(6月にトルコ遠征したときの)欧州ももう少しカラっとしています。この暑さは東南アジアぐらいしかない。暑さ、湿気は逆にアドバンテージにできると思う。来年、メダルをとることを目指しているので、この時期はすべてがシュミレーション。いろんなことをトライして、できることすべてやりたい」
たとえば水分補給ひとつをとっても、練習前に必ず500mlは摂取し、さらに宿舎でも夜から朝にかけて1~2㍑摂取し、どれぐらいの水分量が自分にとって適正なのかを各自で調べているという。
8月25日からイングランド遠征、9月下旬には今年最大のターゲットにしてきたアジア選手権(タイ)が開幕する。川村が続ける。
「東京パラリンピックへの出場が決まってからずっと、『アジア王者で(本番を)迎えよう』とみんなで決めてきました。越えなければいけない壁はありますけど、本番でメダルとるには、アジアから戦いははじまっている。イングランド遠征はそのアジア選手権にむけての最後の外国との強化試合で、今試していることをチーム全体で連動して、点をとって勝てる内容にしていきたいです」
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