アジア予選でのメンバー外から主力としてU-17W杯へ。FW若月大和が目指してきた“人並み以上”
ゲキサカ / 2019年8月16日 8時45分
U-17日本代表の森山佳郎監督がU-17ワールドカップに臨むU-17日本代表について語る際、その名を口にする回数が増えている印象だった。福島県で開催中のU-17日本代表候補合宿でその選手について改めて尋ねると、「外国の選手に一番効くだろうな、と」という回答。アジア予選で登録外だったFW若月大和(桐生一高)は現在、確かな評価を得て、目標のU-17ワールドカップへ向かっている。
抜け出しのスピードと馬力、そして常にゴール方向へ向かって行く姿勢は絶品。今年3月に来季からの湘南加入が内定したストライカーは、すでにプロデビューも果たしている。一方で02ジャパンに招集されたのは、今年に入ってからだ。昨年AFC U-16選手権を制したメンバーに比べると国際経験も実績も劣る。特別な巧さを持っている選手でもない。だが、今年行われた2度の南米遠征でU-17日本代表での地位を確立。それは彼が、“人並み以上”を目指して個を磨き、コミュニケーションに取り組んできた成果だった。
「アジア予選に出れなかったことで、みんなに比べて遅れを取ったかなと思っていました。出ていた選手以上のことをやらないと絶対に(U-17ワールドカップメンバーに)入れないし、コミュニケーションもずっと一緒にやっているところに入れない。だから、人並みのコミュニケーションではなく、いっぱい話して、親しくなって、お互いのことを分かり合って行く中で自分の良さを使ってくれていると思います」
また、明らかに首周りなどが太くなっているが、それは日頃からトレーニング以外で筋トレや体幹からこそ。湘南で活動する時間の長い若月は、 “高校生だから”という言い訳はせずにプロサッカー選手の一人として強化を図ってきた。
「自分の中で常に満足しないように、満足したら終わりということも分かっているし、自分の周りのプロサッカー選手も凄く努力していることを感じているからこそ、意識してやっていますね」。プロサッカー選手の先輩たちから学んだ努力することの大切さ。その“人並み以上”の努力と会話に加えて、「(活動期間の短いU-17日本代表は)本当に『1回1回結果を残さないといけない』と、常に覚悟しながらやっている」というこだわりがU-17日本代表での結果、評価向上に結びついている。
この日のトレーニングでもDFを振り切ってシュートまで持ち込んでいたストライカーは、U-17ワールドカップでの活躍が自分の将来の可能性を広げると信じている。「ワールドカップは夢の舞台ですし、自分が結果を出して世界に羽ばたくためにもここで活躍するというのは大事なことだと思います。自分が4年後、5年後世界に行くために今回のU-17ワールドカップを一つのきっかけとしたいので、絶対に優勝したいし、頑張って自分の名前を売りたい」。“外国の選手に一番効く”と期待される若月はその期待に応えることができるか。シュート精度の向上や駆け引きの部分など向上の余地のあるFWは努力と仲間との会話を重ね、より信頼される存在になって世界に挑む。
(取材・文 吉田太郎)
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