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[AFC U-16選手権予選]後半ATに執念の同点弾!グループ1位で予選突破のU-15日本代表、苦闘から得た刺激を糧に

ゲキサカ / 2019年9月23日 11時56分

 このプレーで得たペナルティーキックを大迫が冷静に沈めて日本が先行することとなったが、「凄まじい気迫だった」と森山監督が感嘆したように、一人減ったマレーシアがここから猛反撃を見せる。リスク覚悟で日本のボール回しにプレッシャーをかけてしばしばボールロストを誘発。後半23分に高い位置でのインターセプトから作った決定機はGK松原の判断良い動きからの好セーブでしのいだものの、試合の流れはマレーシアへ傾いてしまった。

「一人多いがゆえに『ゆったり回そう』とばかりになってしまい、変なところで引っかかるシーンが多くなっていた。それに90分ゲームをやったことのない選手が多い中、炎天下での試合でもあり、足が動かなくなる選手が出ていた」(森山監督)

 後半27分、やや不用意な形で与えてしまったPKから失点を喫すると、37分には今度はCKからドンピシャのヘッドを決められてしまい、1-2とまさかの逆転を許してしまう。足がつったCBの杉田を交代した直後の失点だった。まさかの敗退もちらつく展開となる中で、ただここから日本の選手は逞しさを見せた。「逆転されたあとも自分たちならやれると思えたし、焦ってはいなかった」と福井は言う。

「正直キツかった」(福井)という肉体に鞭を入れつつ、日本の選手たちは反撃を開始。守りに入って圧力の薄くなったマレーシアを攻め立てる。森山監督も肉体的に限界だった左SB植田を下げる代わりに、本来攻撃的MFの山崎太新(横浜FCユース)を投入。リスク覚悟の攻撃布陣で同点ゴールを狙った。

 この姿勢が実ったのは後半アディショナルタイム。左サイドを北野とのコンビネーションプレーで破った山崎のクロスに対し、中央ニア寄りに位置取りした内藤が見事なヘディングシュートを合わせて流し込む。「本当にうれしかった」と安堵の声を漏らしたGK松原の感想は恐らく全員に共通するもので、この得点で日本は辛くも勝ち点1を確保。グループ1位での予選突破を決めた。

「負けたまま終わるのと、最後の最後で追い付いて終わるのとでは天と地の開きがある」と振り返った森山監督は選手たちの粘り強さを讃えつつ、「第1戦、第2戦と大差の試合になっていたので、第3戦で『このままじゃあダメだぞ』と思える試合になったのはかえって良かった面もある」と総括した。

 また「途中で足つって交代して、悔しくて泣いている選手もいたし、山崎は10番なのにこの大事な試合でスタメンを外された悔しさを、ピッチに立った瞬間から表現してくれた。選手たちはとてつもない刺激を得られたと思う」と、ここで得た刺激を糧にした選手たちが、より向上心を強め、次にまた代表で集まったときに、その成果を見せてくれることを期待していた。

 チームはいったん解散となるが、今後はここまでなかなか組めていなかった海外遠征も含めた強化日程をこなし、来年秋に予定されているAFC U-16選手権2020(U-17W杯予選を兼ねる)へ備えていくこととなる。

(取材・文 川端暁彦)AFC U-16選手権2020予選特集ページ

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