初戦屈指の好カードはGK対決も注目。米子北で人間性も成長のGK山田陽介は「負けないように」
ゲキサカ / 2021年12月24日 21時7分
インターハイ準優勝校の米子北高(鳥取)は、第100回全国高校サッカー選手権初戦で2年連続3位の矢板中央高(栃木)と対戦する。初戦注目の好カードは大会トップレベルのGK対決にも注目だ。
矢板中央のGK藤井陽登主将(3年)は、1年時から守護神として活躍。1年時も2年時もPK戦でビッグセーブを見せるなど好守とキックでもチームの準決勝進出に貢献し、2年連続で大会優秀選手に選出されている。
対して、米子北のGK山田陽介(3年=前橋FC出身)も今回の選手権で注目GKの一人だ。186cm、84kgと恵まれた体格の持ち主。インターハイでも青森山田との決勝で前への強さを発揮していたほか、帝京高(東京)とのPK戦で1本を止めるなど、シュートストップの部分でもチームの決勝進出に貢献している。
本人はセーブの面では細かな部分で足りなかったと反省しているが、一方で自信を持っている左足キックは全国舞台でも通用したと実感。「自分の中でキックは特長だと思う。キックは通用したのがあると思うので、もっと伸ばしていきたい」と語った。
精度高く、飛距離も出る左足キックは、時に米子北の攻撃の起点に。「色々蹴り方を試行錯誤している時に、腰とか体全体を使うという記事をエデルソンの記事で見て、そこから自主練で蹴り方を変えてから飛距離が伸びるようになりました」。その武器はプロ内定GKや、選手権の注目GKにも負けていないという思いがある。
その山田が米子北で成長できたと感じている部分は人間性だ。「サッカーだけじゃなくて生活面、人間性の部分も本当に大きく成長できたと思います。ここに来てよかったと思います。自分はおちゃらけてしまうところとかあって、オンとオフのところを正してくれたり、そういうところのメリハリがつけれるようになりました」。甘さのあった自分に対し、城市徳之総監督と中村真吾監督をはじめとするコーチ陣が本気で向き合ってくれた。特に2年時は我慢の日々。それでも、「あの期間が自分を強くしてくれた」と今の自分を築いてくれていると実感している。
仲間やコーチ陣に恩返しするためにも選手権は負けられない。矢板中央との初戦へ向けて山田は、「矢板中央も同じような堅守速攻のチームなので、そこで自分たちがより上のプレー、戦い方で勝てるようにチーム全員で頑張っていきたい。(藤井へのライバル心は)あります。藤井陽登選手は凄く良い選手だと思うので、そこに負けないように自分なりのプレーで頑張りたい」と力を込めた。
大学を経てプロ入りすることも目標。それを実現するためには跳躍やアジリティの部分をもっと成長させなければならないと考えている。「チームを攻撃でも、守備でも勝たせられるGKになりたいと思います」。将来の可能性を広げるためにも重要な選手権では、チームの勝利のために戦い、相手GKにも絶対に負けない。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2021
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