[MOM3719]阪南大高MF田中大翔(3年)_点を取るのは鈴木章斗、石川己純だけじゃない
ゲキサカ / 2021年12月29日 20時32分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.29 選手権1回戦 丸岡0-3阪南大高 味フィ西]
2トップにマークがつけば、それだけ自分たちが空く。阪南大高の左MF田中大翔(3年)は得点への意識を高めて、試合に入っていた。
しかしシュートはことごとくクロスバーを叩いた。田中も「2本、バーに当たって焦った」と頭をかく。それでも「積極的に行こうと思った」と怯まずにいると、前半13分、左サイドでボールを持った田中は、鋭くエリア内に侵入。相手DFを外して右足を振り抜くと、ボールは一直線にゴール右隅に突き刺さった。
カットインからのシュートは、レアル・マドリーのFWビニシウス・ジュニオールを参考に練習を繰り返してきたという。「カットインが抜けてくるようになった。シュートはGKに当てないように打つように言われています」。まさに練習の賜物。“3度目の正直”でゴールネットを揺らした背番号18もニンマリだ。
また今月10日に行ったプレミアリーグ参入戦1回戦の北海道コンサドーレ札幌U-18戦でも得点して、勝利に貢献している田中。「最近になってシュートに行ける形ができてきた」と自身の勢いも感じている。
今季のプリンスリーグで12得点を決めて得点王になったFW鈴木章斗(3年/湘南内定)と、同8得点でランキング4位だったFW石川己純(3年)にはどうしてもマークが集中する。上位に進出するためには、自分たちの得点力がさらに必要になることは自覚している。
「あの2人だけじゃなくてほかの選手も点を取らないといけない」
この日は鈴木、石川も得点を決め、これ以上ない形で初戦突破を決めた。ただ濵田豪監督は「まだまだチームとして未熟な点がある」と未完成を強調する。まだまだ伸びしろは十分。その秘めたポテンシャルが発揮されるようであれば、今大会の台風の目になってもおかしくない。
(取材・文 児玉幸洋)
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