2回戦屈指の好カード。優勝候補同士の激闘は帝京長岡がゴラッソ3発で粘る神村学園を撃破!

　後半は開始早々に“ホットライン”が開通する。4分。トリックプレーで惜しいチャンスを作った直後の神村学園の右CK。大迫が丁寧に蹴り込んだボールへ、ニアに飛び込んだのは福田。合わせたヘディングがゴールネットへ到達する。2-1。エースの豪快な一撃でたちまち点差は1点に。

　流れは変わる。7分に大迫が惜しいシュートを放てば、10分には篠原の左クロスから、若水が完璧な左足ボレーを枠内へ。ここは佐藤が超ビッグセーブで弾き出したが、一転して神村学園が攻勢に。大迫のボールタッチも増加し、右の若水、左の篠原も縦への推進力が増し、勢いを打ち出す。

　衝撃の追加点はキャプテンのゴラッソ。18分。帝京長岡は右サイドで中央を窺った廣井がクロスを送ると、武原がダイレクトで落としたボールに三宅は躊躇なく右足一閃。軌道はゴール左スミへ鮮やかに転がり込む。今年のチームを牽引してきた10番のチーム3点目。再び帝京長岡が突き放した。

　それでも、神村学園は諦めない。36分。右サイドで得たCKを大迫が蹴り込み、ニアで福田がフリックしたボールを佐藤が執念で押し込む。3-2。残り時間は4分。最終盤の攻防に両チームの応援席も一層ヒートアップする。

　だが、試合はそのままタイムアップ。優勝候補同士がお互いの持ち味を出し合った好ゲームは、帝京長岡が1点差で逃げ切り、3回戦へと駒を進める結果となった。

(取材・文　土屋雅史)
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