[MOM3732]長崎総合科学大附DF原口玖星(3年)_“緊急代役キャプテン”、有言実行の決勝ヘッド
ゲキサカ / 2021年12月31日 18時52分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 選手権2回戦 長崎総合科学大附高 1-0 堀越高 駒沢]
序盤から勢いに乗った長崎総合科学大附高だが、前半28分にアクシデントが襲う。守備の要であり、キャプテンを務めるDF児玉勇翔(3年)が負傷した。代わりにキャプテンマークを巻いたのはDF原口玖星(3年)。「(児玉には)自分が頑張ると話した」。有言実行の“代役”キャプテンが決勝ゴールを決め切り、チームを勝利に導いた。
ハイプレスで堀越高のペースを奪った長崎総科大附。攻勢を強めていくが、それが反動として出てしまう。前半28分、敵陣PA内に入り込んだ児玉が負傷。足首を痛めてその場から動けず、担架でピッチを後にした。残されたキャプテンマークは原口の腕へ。「自分が統率していかないといけない」(原口)。守勢に回ったチームを、もう一度立て直した。
前半をスコアレスで折り返すと、後半はオープンな展開に。再びチャンスの場面が増えた長崎総科大附は、後半21分にCKを得る。DF平山零音(1年)がインスイングに蹴ったボールはPA中央へ。「自分が点を決めてやろうという気持ちがありました」。原口は高く飛び上がり、ヘディングシュートを叩き込んだ。
大会前まで得点から遠ざかっていたものの、奇しくも1回戦に続き、2試合連続ゴール。小嶺忠敏監督は体調不良で引き続き不在、さらに主将の負傷が重なったが、その逆境をはねかえした。
2試合を終え、大車輪の活躍を残したものの、原口本人は「何もしていないけど、味方が頑張ってくれた」とあくまで謙虚。「そういうところに感謝しながら、サッカーをしていきたい」と姿勢良くサッカーに臨んでいる。
最高の形で2021年を終えた長崎総科大附。年明けの1月2日には戦いが再開し、3回戦では東山高(京都)と相まみえる。そこで指揮官や主将が復帰するかはまだわからない。だが、それでも選手たちは奮闘するだろう。「自分がキャプテンマークを巻いたからには、チーム全体を統率する」。力強く語った原口の口調が、それを物語っていた。
(取材・文 石川祐介)
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