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等々力のピッチに落とした涙。神村学園FW福田師王はこれからもゴールを追求する道のりを歩み続ける

ゲキサカ / 2022年1月1日 9時23分

 36分。再び手にした右CKのチャンス。ここもキッカーは大迫。またもニアへ飛び込んだ福田が頭でコースを変えると、ファーで待っていたMF佐藤璃樹(3年)が執念のヘディングでボールをゴールへ押し込む。3-2。1点差。残されたのは4分とアディショナルタイム。十分に勝ち越す時間は残っている。

 37分。決定機が13番にやってくる。左サイドからキャプテンマークを巻くMF畠中健心(3年)が上げたアーリークロス。2人のマーカーと並走しながら、一瞬で狭いスペースに潜り込んだ福田は、ヘディングを枠内へ収めたが、渾身のシュートはGKに弾き出されると、これがチームにとっても最後のチャンス。何よりも望んだ勝利には、届かなかった。

 試合後。全員でバックスタンドの応援席へと挨拶に行ったものの、福田はベンチへと戻るチームメイトから大きく遅れて、うつむいたままピッチを1人でさまよっていた。それに気付いたキャプテンのDF抜水昂太(3年)が、2年生エースに歩み寄って声を掛ける。福田の左手首に巻かれた赤いテーピングには、 マジックで書かれた“7”という抜水の背番号が。無念の負傷でピッチに立つことの叶わなかった先輩と並んだ影が、等々力のピッチに長く伸びた。

肩を落とす福田にキャプテンの抜水昂太が歩み寄る

「もちろん彼の強さだったり、彼のストライカーとしての資質は今日のゲームでも際立っていたと思いますが、もちろんまだ決められる場所がありましたし、そういうところは本人もたぶん悔しがっているんだと思います」。指揮官はストライカーの心情を慮りながら、こうも語っている。「来年は最終学年の選手として、もちろんいろいろな責任を負いながらやらなくてはいけないというふうに思います。なので、来年の1年間の伸び率が一番高いんじゃないかなと。責任感の中でやるプレーを、どんな選手になっていくかを楽しみにしていていただけたらなと思っています」。

 悔しさは必ず成長の糧になる。輝く未来へと辿り着くため、ゴールを、勝利を、ひたすらに追求する道のりを、福田師王はこれからもずっと歩み続けていく。

(取材・文 土屋雅史)
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