「身体を投げ出してでも、怪我してでも決める!」。佐賀東MF森田悠斗主将が執念の追撃ゴール
ゲキサカ / 2022年1月2日 22時19分
[1.2 選手権3回戦 佐賀東高 1-3大津高 熊谷]
「身体を投げ出してでも、怪我してでも」という思いを込めた一撃だった。0-2とされた直後の後半31分、佐賀東高はMF中山琉稀(3年)の右FKをファーサイドのCB宝納拓斗(2年)が何とか触れる。こぼれ球は大津高DFの方向へ転がったが、反応するよりも速く、MF森田悠斗(3年=サガン鳥栖U-15出身)が左足一閃。接触、怪我することを怖れずに足を振った主将の一撃がゴール右隅へ決まり、再び1点差となった。
「何としてでも決めなければいけないし、キャプテンとして決めれば勢いがつく。自分が絶対に身体を投げ出してでも、怪我してでも決めるとあの場面で思っていて、その中で決めたのでみんな勢いに乗れたと思いました」。これは熊本県予選から通じて6試合連続無失点中の大津高から奪った価値ある1点。そして、心が折れそうになるチームに勇気を与える1点だった。
キャプテンは宿敵・龍谷高との佐賀県予選準決勝でも試合終盤に決勝点。得点力を備えたサイドアタッカーはここぞの場面でチームを救ってきた。この日も、流れを変えるゴール。その森田は「最後まで信じろ!」「まだ終わっていないから走り切ろう!」と仲間を励まして戦い続けた。
だが、反撃及ばず、1-3で敗戦。森田は「大津さんがまだ失点していないというのは試合前から情報が入っていたので知っていて。それだけの守備の安定さがありますし、そこを崩すつもりで臨んで、自分としては決めれて嬉しいけれど勝ちたかったです」と唇を噛んだ。
森田は後輩たちへ向けて、「『来年、自分たちを超えられるチームに仕上げろ、頑張れ』という言葉を掛けたいです」。最後まで諦めない姿勢を見せたリーダーは後輩たちが、ベスト16の壁、そして自分たちの世代を「超える」ことを期待して高校サッカーを終えた。
(取材・文 吉田太郎)
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