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関東一が劇的ドラマで初の4強入り!! 後半40分に同点弾、PK戦で古川ストップ静岡学園撃破

ゲキサカ / 2022年1月4日 16時20分

 ハーフタイム明け、関東一は古川と対峙していた倉持に代えてDF下田凌嘉(3年)を投入。相手のストロングポイントにフレッシュな選手を当てた。それでもがその後、静岡学園は右サイドでの攻撃が活性化。川谷の突破からさっそく決定機をつくった。

 静岡学園は前半11分、西村のスローインを後ろ向きで受けた松永がボレーで狙うも笠島がまたもファインセーブ。同12分には左をオーバーラップした野村のクロスから松永が頭で合わせたが、惜しくも枠を外れた。同16分には菊池に代わってFW持山匡佑(3年)を投入。2トップにしてさらに攻撃姿勢を強めた。

 すると後半20分、懸命に攻め続けた静岡学園がついに試合を動かした。左サイドを切り裂いた古川が左足でハイクロスを送り込むと、ファーサイドに走り込んだ持山がヘディングで折り返し、3列目から飛び込んできた小泉がペナルティエリア内で反応。ダイレクトで右足を振り抜き、DFとGKの股を抜くグラウンダーシュートを突き刺した。

 静岡学園はなおも止まらない。後半25分、野村のクロスにまたも松永が合わせたが、決定的なシュートは惜しくもゴール右へ。同26分には左サイドバックの野村が右の高い位置を駆け上がり、右足で強烈なシュートを狙うも左に外れた。それでも次から次に決定機をつくり、攻め手を緩める気配は見せない。

 対する関東一はなんとかカウンターに出たいところだが、攻撃起点で静岡学園の素早いプレッシングに遭い、ボールを握ることもままならない。後半36分には静岡学園が大チャンス。古川の猛烈なプレスからカウンターを仕掛け、持山が巧みなグラウンダーシュートを放つ。だが、これは関東一の笠島がスーパーセーブを見せた。

 すると終了間際、攻められ続けていた関東一が奇跡的なドラマを演じた。後半40分、中盤からのロングフィードが左サイドに入ると、途中出場のMF日下空(3年)が果敢なドリブル突破からグラウンダーのクロスを配給。これにファーサイドで反応したのも途中出場のFW坂井航太(3年)。スライディングシュートでネットを揺らし、土壇場で同点に追いついた。

 まさかの後半ファーストシュートで追いつかれた静岡学園は後半アディショナルタイム2分、古川の左足ミドルでゴールを狙うも、またも笠島のビッグセーブに阻まれる。そのまま試合はタイムアップ。勝負はPK戦に委ねられた。

 両チームともに1人目のキックはネットを揺らしたが、勝負を分けたのは2人目。静岡学園の古川のキックを笠島が横っ飛びで阻んだ。関東一は2人目も成功させると、3人目は静岡学園と関東一がともに枠外。4人目は両チームともに成功させ、迎えた5人目、静岡学園は先攻の持山が成功したが、関東一もキャプテンの池田が落ち着いて決め、試合が決まった。

 死闘を制した関東一は8日、国立競技場で行われる準決勝で大津高(熊本)と対戦する。

(取材・文 竹内達也)
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