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「李月なら絶対に止められる」。仲間の信頼を実感した関東一GK笠島李月が圧巻のPKストップで静岡学園撃破の立役者に!

ゲキサカ / 2022年1月4日 22時15分

「GKというのは信頼が必要だと思うんですけど、サポートメンバーからも『李月なら絶対に止められる』という声を掛けてもらいました」。ゴールマウスに立てるのは、自分1人だけ。自信は、ある。この舞台を楽しむ余裕も、確かにあった。

 1人目のキッカーには、逆を突かれて決められた。頭の中を整理する。2人目のキッカーは磐田内定のMF古川陽介(3年)。相手の中でも一番のテクニシャンだ。待つ。見極める。左に来る!

「最初の1人目には逆を突かれちゃったんですけど、先に動かないで、しっかりボールを見て合わせるということを意識しました」。渾身のPKストップ。だが、派手なガッツポーズは繰り出さない。尚志戦と同様、「落ち着け」と言わんばかりに、手のひらを下に向けながら、チームメイトへ笑顔のサインを送る。



 静岡学園3人目のキックは枠を外れたが、歩調を合わせるように関東一3人目の坂井が蹴ったキックも、左ポストの外側へ逸れていく。その場に崩れ落ちる11番に、守護神がすかさず近付いていく。

「坂井が外した時は、相手が2本外していて、そんなに焦る場面じゃなかったので、『別に気にしなくても大丈夫だよ』という励ましの声というか、坂井はこれから大学でも4年間一緒に支え合っていく仲でもあるので、『オレが止めるから大丈夫だよ』という声を掛けました」。

 高校卒業後も拓殖大でチームメイトの関係が続く笠島の言葉に、坂井も「李月が『オレがいるから大丈夫』と声を掛けてくれたので、そこでチームのみんなに任せるしかないという気持ちになりました」と何とか前を向く。最後は5人目を託されたDF池田健人主将(3年)のキックが、ゴールネットを的確に射貫く。まさに奇跡と言っていい“逆転劇”。その中心で、仲間の信頼を盾に、自信という名のオーラを纏った笠島の存在が一際輝いた。

 次のステージは未知の世界と言っていい全国大会の準決勝。開幕戦を戦った国立競技場が待っている。

「大津高校は自分たちより絶対に格上のチームだと思っているので、相手に対しての対応をこれからチームでミーティングをして、共通意識を持って戦いたいですし、開幕戦でやった国立は一番最高の舞台だったので、もう1回そこに立てるということで、相手に引っ張られないように、自分たちらしい流れを作っていきたいなと思っています」。

 もちろん晴れ舞台だって『楽しんだもん勝ち』。聖地でも笠島の笑顔が咲き誇れば、自ずとファイナルへの道は開けるはずだ。

(取材・文 土屋雅史)
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