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22分間のラストゲーム。前橋育英DF岡本一真は“第2の故郷”・群馬でプロとしての日々を歩み出す

ゲキサカ / 2022年1月5日 12時21分

 自分の前にいるのは長崎内定のMF笠柳翼(3年)。今年のチームからは彼ら2人だけが、この春からJリーガーの道を歩み出す。普段から仲が良く、お互いをライバルと認め合う間柄。特徴は誰よりもよく分かっている。岡本の後ろ盾を得た笠柳は、それまで以上に自在なポジショニングを取り出し、中央でもその攻撃性を発揮し始める。

 29分には千載一遇のチャンスが到来する。右サイドを突破したMF渡邊亮平(3年)が粘り強く折り返したグラウンダーのクロス。オーバーラップしてきた岡本の足元へ、ボールは転がってくる。右足で叩いた軌道は、しかし無情にもクロスバーの上へ。最後まで大津が築いた堅陣を打ち砕くことはできず、0-1でタイムアップのホイッスルを聞くことになった。

 中学時代に在籍していた横浜F・マリノスジュニアユース時代は、ケガもあってなかなか思うような活躍ができず、ユースの昇格を見送られたことで、上州のタイガー軍団の門を叩いた。「自分でどうにかする、“自立した力”が高校に入って一番身に付いたと思います」と振り返るように、仲間との寮生活を通じてサッカー面だけではなく、人間性も成長できたことが、プロへの道を開いたと自分でも実感している。

 高校生活のすべてを捧げて目指してきた選手権の舞台が、本人にとって消化不良で終わったことは間違いない。ただ、この経験を生かすための新たなステージが、すぐに待ち受けている。「今後はプロでもっともっと活躍できるように頑張ってほしいなと思います」。山田監督は教え子にこうエールを送った。

「前橋育英高校に入って、群馬という地域でずっとザスパクサツ群馬が身近な存在としてあって、そこでプレーすることで、群馬に対して良い影響を与えられるかなと思いました」。岡本は3年間を過ごしてきた“第2の故郷”で、大きな夢へ向けて次なる一歩を踏み出していく。

(取材・文 土屋雅史)
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