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スタンドの仲間を見てあふれた涙。前橋育英MF笠柳翼はそのドリブルで信じた未来への道を突き進む

ゲキサカ / 2022年1月5日 12時21分

 

「上手いだけの選手」と言われるたびに、悔しい想いを抱えてきた。磨いてきたドリブルも、スルーパスも、得点や勝利に繋がらなければ、何の意味もない。上手いだけの選手から、怖がられる選手へ。この1年間は結果という部分にとにかくこだわってきた。

 より激しさを増す自らへのマークも大歓迎。「そこからまた自分が成長できるので、試合中はちょっと嫌な時もあるんですけど(笑)、それを打ち破ればどんどん上に行けると、ポジティブに捉えた方がいいかなと思います」とあらゆる要素を自らの力へと昇華させてきた。

 昨年は年代別代表も経験した。中でもジュニアユース時代のチームメイト、横浜FCユースのMF山崎太新(3年)との“再会”は、何より成長したいと願う想いを加速させる出来事だった。「太新も中学の頃とは比べ物にならないぐらい成長していましたし、代表で再会できたのは本当に嬉しいことで、また良い刺激をもらいました」。長崎入団内定会見でも真っ先に名前を挙げたライバルの存在も、自分の上を目指す意欲をさらに引き出してくれた。

 覚悟を持って、横浜から群馬の地へやってきて3年。「高校ではサッカーに夢中になり過ぎて、朝昼晩ほぼサッカーをやっていたようなものだったので、もうちょっと高校生らしい高校生活を送れたら良かったかなと思います」とも口にしていたが、そんな日々がプロサッカー選手への扉を開くことに繋がった。ここからは実力だけが評価される、厳しい世界に身を投じていく。

 笠柳を見守り続けてきた山田耕介監督も、「技術的にはものすごく良いものを持っているんですけど、まだまだやっぱり体の線が細くて、1年2年ぐらいはじっくり身体を鍛えながら、サッカーと真摯に向き合っていかなくてはいけないと思いますけど、ポテンシャル的には可能性のある子だと思います」と、自身の故郷で新たなスタートを切る10番に期待を寄せる。

 この日の悔しさを、この日の涙を、どう生かしていくかは自分次第。生粋のサッカー小僧。笠柳は自らのドリブルで、軽やかに、逞しく、自らが信じた未来へと繋がるコースを突き進んでいく。

(取材・文 土屋雅史)
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