[NEW BALANCE CUP]宮崎の強豪・日章学園は鍛錬の冬。基準高めて再び「県内3冠」“当たり前に勝って行くチーム”へ
ゲキサカ / 2022年1月7日 19時23分
[1.6 NEW BALANCE CUP準決勝 日章学園高 0-3 昌平高 時之栖裾野A]
「自分たちの代で県内3冠を、前みたいに“当たり前に勝って行くチーム”にならないといけない」。新主将のCB工藤珠凜(2年=日章学園中出身)は今年、日章学園高(宮崎)を“元の姿”へ変えること、“本来いる場所”へ押し上げることを誓った。
日章学園は07年度から19年度までの13年間で11度選手権に出場している強豪校。昨年はインターハイで注目CBチェイス・アンリ(3年、U-22日本代表)を擁した尚志高(福島)を撃破するなどベスト16入りし、プリンスリーグ九州でも最後までプレーオフ進出を争っている。だが、選手権予選は警戒される中で自分たちの力を発揮できずに2年連続予選敗退という結果に終わった。
「ショックも大きかった」(工藤)という敗退を経験してスタートした新チームは今冬、“裏選手権”こと「NEW BALANCE CUP 2022 IN TOKINOSUMIKA」に出場。決勝トーナメントではインターハイ神奈川代表の東海大相模高、プリンスリーグ関西所属の京都橘高(京都)に連勝し、準決勝へ進出した。
プリンスリーグ関東勢の昌平高(埼玉)との準決勝はやや後手となった立ち上がりに先制点を奪われて押し込まれたものの、その後は主導権を握り返すなど互角の戦い。原啓太監督も「前から行ってボールを獲れて、自分たちの時間を作れていた」と振り返る。工藤のスーパークリアで失点を回避し、ドリブルもアクセントになっていたMF石田誠二(2年)や10番FW松下貴要(2年)が絡んだ“日章学園らしい”スピーディーなパスワークから、高速SB蔵屋明徹(2年)がラストパスへ持ち込むなど好ゲームを演じて見せた。
チャンスを活かせず、終盤に突き放されて0-3で敗れたものの、手応えも得るゲームに。原監督は勝負の際の部分を引き寄せる力の必要性を指摘した一方、「そこそこやれんだよ、と自分たちの立ち位置も分かった。良い大会になっている」と頷いた。
今大会はインターハイで好守を見せた1年生CB藤本晃士や攻撃のキーマンとして期待されるMF石崎祥摩(2年)、選手権予選を経験したFW篠田星凪(1年)が不在。昨年からの主力MF金川羅彌(2年)も怪我を抱える中でのプレーだった。その中で今年の良さであるグループで前向きの選手を作り出してチャンスメークする力やセットプレーでの力強さを発揮。関東や関西強豪校と内容のある戦い、また勝ち切る試合ができたことは収穫だ。
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