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[MOM3762]青森山田DF丸山大和(3年)_努力家が引き寄せた仲間の信頼。全国決勝での“連続ゴール”で3冠達成の立役者に!

ゲキサカ / 2022年1月10日 21時19分

 臨んだ高校最後の大会でも、その“嗅覚”は遺憾なく発揮される。3回戦の阪南大高(大阪)戦で、松木のCKからヘディングをゴールへねじ込み、選手権初ゴールを記録すると、舞台を国立競技場へ移した準決勝も、セットプレーで大会を沸かせてきた高川学園高(山口)から、相手のお株を奪うようなCKでの2ゴールを挙げてみせる。

 迎えた決勝の大津高(熊本)戦。「チームが1試合1試合乗り越えた結果が決勝の舞台。『最後の最後までみんなで戦おう』という形になりました」と丸山。辿り着いた最後の1試合。不思議と、必ず点を獲れるという自信しかなかった。

 前半37分。左サイドで獲得したCK。キッカーのMF藤森颯太(3年)に自ら要求する。「試合前からトリックとか決めていて、トリックは正直失敗したんですけど、そのあとはノーマルで、『ここで決めよう』と思ったので、颯太に要求してニアに蹴ってもらいました」。

 小細工はいらない。磨き上げてきたヘディングで真っ向勝負。ニアに飛び込んだ丸山の頭に、最高の軌道が入ってくる。手応え十分。その1秒後。ボールはゴールネットを揺らしていた。

「セットプレーは自分がターゲットとしてやってきたので、責任を感じながら、自信を持って今日の試合も臨みました。みんなが自分のためにスペースを空けてくれましたし、藤森も良いボールを蹴ってくれた結果が、あのゴールにつながったと思います」。自信は、人を変える。スタンドからピッチを見つめていた男は1年後、選手権の決勝という最高のステージで、鮮やかにゴールをさらっていった。

 日本一に輝いた試合後。丸山は力強く、こう言葉を紡いだ。「相手もプレミアのWEST。レベルの高い全国レベルの相手なので、攻められる時間帯もあることは覚悟しながら、『失点もするかな』という不安もあったんですけど、そこはもう気持ちの面で負けない、かつ気持ちが強い方が勝つと。気持ちの面ではまず負けないと思ってました」。

 確かに“持っている”のかもしれない。2度も全国大会の決勝で、日本一に繋がるゴールを奪ってしまうのだから。でも、それだけで片付けてしまうわけにはいかないだろう。誰よりも努力を積み重ね、誰よりも自身のさらなる成長を願い、周囲の信頼を勝ち獲ってきた頑張り屋。気まぐれなサッカーの神様が、この日の主役に丸山を指名したのも、きっと偶然ではない。

(取材・文 土屋雅史)
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