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重圧乗り越え、堅守支えるSBに。中山竜之介は新生・青森山田に貢献・還元して“3冠世代”に近づく

ゲキサカ / 2022年1月11日 21時45分

青森山田高の2年生右SB中山竜之介は堅守を支える一人に。経験を新チームに還元する。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.10 選手権決勝 大津高 0-4 青森山田高 国立]

 2年生DFは、大きな重圧を感じていたことを認める。先輩の負傷離脱によって急遽、務めることになった右SBのポジション。それでも、決勝までやり切った青森山田高(青森)DF中山竜之介(2年=三菱養和SC巣鴨ジュニアユース出身)は、「最初、自分が出るとなった時は何も分からなくて、緊張やプレッシャーがあったんですけれども、先輩たちが支えてくれたので、自分がやりやすいようにできたので良かったです」と先輩たちに感謝した。

 1年前の新チーム発足後、最初の公式戦となった東北高校新人大会(21年1月)で中山は全4試合に先発出場。本職のボランチの他、右SBとしてもプレーしているが、その後サブに回っていた。インターハイを制し、プレミアリーグEASTでも首位を快走していた青森山田をアクシデントが襲う。不動の右SBとなっていた大戸太陽(3年)が、11月に左ヒザを痛めて離脱。代役として白羽の矢が立ったのが、中山だった。

 重圧を感じながら右SBでの挑戦をスタート。プレミアリーグEASTの終盤4試合で先発出場した中山は、先輩の強力なサポートを受けながら役割を全うし、優勝に貢献する。選手権でも「とにかく守備に重点に置いて、右サイドを突破されないことは一番意識していました」という通りの動きで相手の攻撃に蓋をして見せた。

 3回戦では阪南大高(大阪)のキーマン、MF田中大翔(3年)のドリブル突破を封鎖。大津高(熊本)との決勝でも、対峙したテクニシャンのMF川口敦史(3年)やMF田原瑠衣(2年)に食らいつき、出足鋭い守りで被シュートゼロ、完封勝利の立て役者の一人となった。

「自分がやることというのは、毎試合毎試合である程度決まっていて、自分はそれを100%やり切るだけだったので、そこは仲間に感謝したいです」と中山。そして、地元・東京での日本一を「多くの人や家族にも見てもらえて、夢の舞台だったので、本当に嬉しかったです。(青森山田へ進学することを)自分が決断して、親もそれに対して否定することなく、助けてくれて、信じて送り出してくれましたし、(優勝した瞬間は)自分の選択が間違っていなかったと思えた瞬間だったので、本当にそこは良かったです」と喜んでいた。

 新シーズンはすぐにスタート。中山にとって、新たなプレッシャーと戦う1年間が待っている。“3冠”王者の新チームは、全国の強豪たちのターゲット。そのライバルたちを超えること、またタレントが常に聞く耳を持って学び、責任感を持って発信し、そして団結力で3冠達成した先輩たちに近づき、追い付くことに挑戦する日々だ。

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