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自分を強くしてくれた背中、これからも追う背中…「かけっこは一番遅かった」“自称・運動音痴”宮本優太はいかにしてプロになれたのか

ゲキサカ / 2022年1月17日 20時59分

 逆境を力に変えた優太は、卓越したリーダーシップで個性派軍団をまとめていった。3年生でキャプテンに就くと、夏のインターハイで優勝。1年でのプレミアリーグ復帰に導き、冬の全国高校選手権でも準優勝。流通経済大柏史上でも屈指の成績を残した世代のキャプテンとして名を残した。そして進学した流通経済大を経て、プロサッカー選手になるという夢を叶えてみせた。

 親戚で集まっても「あの優太が浦和レッズだもんね」と驚かれるという。「体も小さかったし、本当に何も出来なかった」という幼少期。しかし誰よりも努力した少年期が、未来を大きく変えた。「小さいころの自分から考えると、今の自分がここに立てるのは奇跡。だからこそまだまだまだまだ伸びシロはあると思うし、そういうところでは絶対に負けちゃいけないと思っています」。

 ゴールではなく、勝負はここから。もちろんスタートラインに立ったばかりということは、一番自覚している。今オフの浦和は、ベテランDF槙野智章やDF宇賀神友弥ら功労者が契約満了になるなど、新陳代謝が図られた。チャンスとみる一方で、優太が勝負する右サイドバックには日本代表DF酒井宏樹が在籍。日本一高い壁がそびえ立っている。

 大学の大先輩である宇賀神や、一学年上の先輩であるMF伊藤敦樹と話す機会があったが、いずれも「宏樹は凄いよ」「宏樹くんは凄いよ」と口をそろえたという。ただ優太自身は現状を飲み込んだ上で、開幕のベンチ入り、夏までにスタメン出場というビジョンを立てて、真っ向勝負を挑むつもりでいる。

「開幕からスタメンを取りたいというのはあるけど、そんな簡単な話でもない。でも今年は有り難いことにACLがある。そして夏以降はターンオーバー役ではなく、今日は優太で、来週は酒井選手でと思ってもらえるようなポジションにつきたい。プロに行ったら、よりメンタル的に来ることもあると思うけど、そういうところで負けないことが重要かなと思っています」

 序列の最後方から這い上がろうとする今の姿は、兄の背中を追いか続けた過去の自分と重なる。「家族がいたからプロになれた」という感謝の想いが、これからも背中を押してくれることになるだろう。「日本を代表する選手になることが目標。日本中から愛される選手に、日本中が涙を流してくれる選手になりたい」。これからも地道に課題を克服しながら、理想の“背中”を追う。

(取材・文 児玉幸洋)★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
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