[新人戦]初のタイトル奪取へ。18年創部の創志学園が玉野光南に撃ち勝ち、岡山準決勝進出
ゲキサカ / 2022年2月7日 8時1分
[2.6 岡山県高校新人大会準々決勝 創志学園高 4-2 玉野光南高 会場非公開]
令和3年度岡山県高等学校サッカー新人大会の準々決勝が6日に行われた。創志学園高と玉野光南高の一戦は、DF山田朝都(2年)の先制点を皮切りに4点を奪った創志学園が4-2で勝利。12日に行われる準決勝で就実高と対戦する。
創志学園は2018年に創部したばかりの若いチームだが、岡山U-18でも指揮を執った田淵倫三監督と元広島MFの服部公太コーチによって鍛えられており、実力は確か。1、2年生のみで挑んだ2019年の選手権予選で準決勝まで進むと、昨年度も準決勝まで勝ち進んだ。今大会初戦となった前日の2回戦は満足の行く内容とは行かなかったが、この日見せた戦いぶりからは更なる躍進の予感が漂っていた。
「あまり前から圧力がかからなかった。ボランチも押し出せなくて、相手に持たれる時間があった」と主将のMF稲井迅(2年)が反省の弁を述べた通り、序盤から良い形で守備が出来なかったが、前半3分には左CKを山田が頭で合わせて先制点をマーク。16分には「最初はどんどんゴール狙っていけと言われていたので意識していた」と振り返るFW牧田啓佑(2年)が、相手のビルドアップを高い位置で奪い、2点目を挙げた。
対する玉野光南は、コンディション不良もあり、ベストメンバーとは言えない状態でのゲームとなったが、2失点してからはDF安田右京(2年)の左足や、MF小野光稀(2年)のスルーパスから見せ場が増えた。33分には小野の縦パスから、FW岩井大育(2年)がPAへと抜けだし、最後はFW船石一志(2年)がゴールを狙ったが、シュートは枠を捉える事が出来ない。「チャンスもあったけど、回数と質を上げないといけない」と振り返るのは、乙倉健二監督だ。
後半に入ると創志学園は、高い位置からの守備を徹底。玉野光南に攻撃を跳ね返されても、稲井らが高い位置でセカンドボールを拾って、二次攻撃へと繋げた。後半2分に連携から上げた稲井の右クロスは相手DFに弾かれたが、DF小椋悠貴(2年)が拾って再び右サイドへ。DF小森山郁真(2年)がワンツーから上げ直したクロスを牧田が合わせて、3点差とした。
22分にもMF波多野秀音(1年)のパスから、FW安部謙伸(2年)がゴールをマーク。攻撃では持ち味を発揮できたが、後半はセットプレーから2失点。試合後、稲井は「2失点とも同じやられ方。試合の中でどう改善するかが課題」と口にした。
修正すべき点はあるが、今年も準決勝まで勝ち上がる事が出来たのは大きい。創志学園は、チームの3分の1が県外出身選手で、「全国に出たい子たちが来ている」(田淵監督)ことが特徴。徳島ジュニアユース出身の稲井も様々な高校に練習参加したが、「歴史を作ってやろうと思った」と創志学園への入学を決意した。
年々、実力者は増えており、「(岡山学芸館や作陽とも)普通に戦えると思っているし、選手もそう思っているはず」(田淵監督)。稲井も「結果を出してナンボなので、勝つ事しか考えていない」と続ける。今大会は全国に繋がらない大会ではあるが、インターハイ、選手権へと弾みを掴み取るため、チームの歴史を変えるためタイトルを貪欲に狙っている。まずは就実に挑む準決勝で勝利し、過去最高成績を塗り替える。
(取材・文 森田将義)
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