1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

苦しんだ日々からの再浮上。横浜FCユースMF井上輝に育ち始めている向上心と飛躍の芽

ゲキサカ / 2022年2月7日 12時12分

 12月。プレミアリーグ最終戦の青森山田高(青森)戦。10試合ぶりにメンバー入りを果たした井上は、最後となる5枚目の交代カードとして、後半39分からピッチに解き放たれる。「まず自分がこの舞台に戻ってこられたことが凄く嬉しくて、その中でもっと自分がボールを受けたりできれば良かったんですけど、それは時間的にも若干キツかったかなと。でも、良い経験にはなったかなと思います」。

 当時のチームを率いていた重田征紀・前監督は、井上への期待を隠さない。「彼は技術的には間違いないんですけど、『もっとできるんじゃないか』とこちらが思ってしまうというか、自分を解放し切れていない所があるんですよね。最後の最後でやっとメンバーに復帰したという形で、彼も試合が終わった後に『また自分もこういうところに立ちたい』と強く感じたはずですし、彼にとっては浮き沈みのあるシーズンだったんですけど、最後に自分で勝ち獲って試合に出られたという想いもあると思うので、今シーズンに期待したいですね」。理解ある指導者に囲まれ、井上は再びピッチに立つことの喜びを改めて実感している。

「自分はスルーパスだったり、人を生かすプレーの方を結構得意にしています。最近は3-4-3の右をやることが多いので、チェルシーのメイソン・マウントは意識していますね。ボールの受け方とか上手いので、そこは参考にしています」と口にする井上が、上手い選手だということは周囲も十分に認めている。そこからさらに一歩踏み出すため、2022年はサッカー選手としても勝負の年になる。

「やっぱりシャドーをやるなら、ゴール前のクオリティは求められてくると思いますし、自分が試合に出られなくなった理由は決定力の部分で、もっとアシストやゴールという結果をしっかり残さないといけないなとは感じているので、そういう部分を出すことと、もちろん守備の部分でもハードワークしながらやっていきたいと思います」。

 もうあんな想いはしたくない。悔しい時間を経て、向上心を自身に植え付けた井上が期す飛躍への芽は、ゆっくりと、だが確実に育ち始めている。

(取材・文 土屋雅史)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください