目標は先輩に続く高卒プロ。左利きのCB宝納拓斗は「残り一年間は悔いのないようにやりたい」
ゲキサカ / 2022年2月17日 21時36分
U-17日本高校選抜CB宝納拓斗(佐賀東高2年=FCレヴォーナ出身)は、選考合宿から積極的なコーチング。「選手権の時に2年生でDFリーダーというのはチームの中でやっていたので、後ろからまとめるというのは自信があったので、こういった選抜といういきなり集められた選手の中でも積極的にリーダーシップ取ってやっていきたいと思っています」という姿勢を表現していた。
前回は選考合宿だったが、今回の合宿からはチームとして活動。宝納は昨秋のU-17日本高校選抜の活動や選考合宿を通して知った仲間たちの特長や、自分の特長を出せるようにより緻密にコミュニケーションを取って、声がけして行く考えだ。
182cmの長身レフティーは、長短の左足キックが魅力。「レフティーのCBは貴重だと言われているので、ビルドアップで違いを出せれば良いと思っています。ビルドアップは自分の最大の武器なので、それは(選考合宿で)18の高校選抜と試合をした時も通じるところがあったし、全然こういったところでもやれるなと感じました」と手応えを口にする。
今回、佐賀東の恩師、蒲原晶昭監督がU-17日本高校選抜の指揮を執っている。選考合宿後には、その蒲原監督から厳しい指摘も。「ビルドアップやったら一番できているかもしれないけれど、守備の面の対人とかはこの前(自分を含めて)4人CBいたんですけれども、その中で全然ダメだと指摘頂いたので、まだまだこれからです」。CB津久井佳祐(昌平高2年)、CB萩原聖也(流通経済大柏高2年)、CB新谷陸斗(東山高2年)はいずれも対人能力が強く、他にも秀でた武器を持っている。彼らに負けないように意識してトレーニングを重ねてきた。
本人は「まだまだ」と首を振るが、守備の部分で成長してきていることは確かだ。今冬の選手権では前回王者・山梨学院高(山梨)を完封。「山梨学院さんとか後半クロスが増えて押し込まれていたんですけれども、クロス対応とか、絶対シュート打たせないというシュートブロックとか守備の面では成長できたかなと思います」と頷く。1学年上の先輩で新潟へ進んだMF吉田陣平のように高卒プロを目指す宝納は、U-17高校選抜の活動で感じた課題をより磨き、攻守両面でチームを勝たせ、プロからも認められる存在になる。
昨年の佐賀東は吉田をはじめ、攻守に充実した世代。だが、選手権は全国ベスト16で涙を呑んだ。「今年のチームは力が落ちると思うんですけれども、選手権を経験した選手が何人か残っているので、そういった選手たちが選手権で感じたことを新チームで上手く還元していかないとベスト8以上はいけないと思う」。1年時から先発の宝納は先輩たちとともに戦い、感じたことを新チームで共有。先輩たちを超えるために意識高くスタートしている。
個人としても、先輩の吉田以上の一年間を過ごさなければならない。「個人としては世代別代表へ、個人昇格していけたら良いと思っています。身近に陣平くんみたいにプロが出たら刺激になりますし、筋トレひとつとっても時間を無駄にしてはいけない。残り一年間は悔いのないようにやりたいです」。U-17日本高校選抜の活動でも一つ一つのプレーを無駄にせず、1年後の目標達成に繋げる。
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2021
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