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プロ2年目で手繰り寄せたJリーグデビュー戦。岩手GK松山健太が感じた手応えとさらなる成長欲

ゲキサカ / 2022年2月27日 20時43分

 23分には左サイドを崩され、ドゥドゥが枠へ収めたシュートを冷静にキャッチ。25分と33分にどちらも山口一真が放ったシュートもきっちり凌ぐ。だが、前半終了間際の45+1分。ペナルティエリア内でハンドがあったというジャッジを主審が下し、町田にPKが与えられる。右へ飛んだ松山に対して、平戸太貴が蹴り込んだのはど真ん中。1点のリードを許して、最初の45分間が終了する。

 守勢の時間が続く後半も、際どいシュートを打ち込まれる。6分には山口の決定機に「あそこは牟田くんが寄せてくれていて、角度も良い間合いで詰められて、あとはブロックするというか、技術で止められたので、積み重ねたものが出たかなと思います」と確実なセーブを披露すれば、23分には手前で跳ねる山口の鋭いミドルを、的確に外側へと弾き出す。

 4分間のアディショナルタイムが経過すると、タイムアップを告げる主審のホイッスルが鳴り響く。「勝ってデビューを飾ってあげたいという想いはありましたけど、なかなか難しい展開になってしまいました」とは牟田。ファイナルスコアは0-1。松山のJリーグ初勝利は次の機会へと持ち越されることになった。

 試合後の会見で秋田監督は「非常に良いクオリティを出してくれました。大きなミスもなく、しっかりと試合に入ることもできて、最少失点でチームを、守備を支えてくれたと思っています」と松山のパフォーマンスに一定の評価を与え、本人も「ミドルシュートだったり、決定機となるようなシーンもセーブできたところ、守備陣と連携しながら流れの中の失点がなかったところは良かった点だと思います」と手応えを口にする。

 ただ、もちろん課題も抽出している。「今日の試合だけで言えばもっと攻撃のところに関わっていきたいですし、1失点はしているので、そこはまたチーム全体で振り返っていきたいなと思います。限りなく失点をゼロに近づけるために、これからも試合に関わるチャンスがあれば、もっとチームと連携して、守備を安定したものにしていきたいです」。それも試合に出たからこその感覚であることは、あえて言うまでもない。

 桃山学院大から岩手に加入した昨シーズンは、土井康平に鈴木智幸という10歳以上も歳の離れたベテランたちと、日々のトレーニングに向き合ってきた。公式戦の出場は天皇杯の1試合だけだったとはいえ、そうやって積み上げた1年間の重要性も改めて実感したようだ。「去年1年間は試合に出られずに、基礎のところ、ポジショニングのところ、細かいところと見直してきましたし、そういうところはすべてではないですけど、今日も出せたかなと思います」。

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