CB柳生将太は前橋育英卒業後も日本高校選抜として活動できることに感謝。「結果を出してこの先に繋げたい」
ゲキサカ / 2022年3月5日 21時42分
所属チームで立ち位置を変え、日本高校選抜まで駆け上がったDFが強い意欲を持って合宿に臨んでいる。日本高校選抜は第100回全国高校サッカー選手権で活躍した選手を中心に構成され、特にU-21日本代表候補DFチェイス・アンリ(尚志高3年)もいるCB争いは熾烈。その中で、DF柳生将太(前橋育英高3年→専修大)は「自分も負けていない」「絶対に出る」という強い思いを持っている。
選考合宿や前回の日本高校選抜合宿では、ゴール前での好守や攻撃に質を加える動きを見せていた。練習試合ではキャプテンマークを巻く時間帯があるなど、チームからも認められた存在になっている。その柳生は、2月12日の「NEXT GENERATION MATCH」川崎U-18戦で登録18名入りしたものの、出番無し。チームはDFラインの対応が遅れて奪われた1点を最後まで奪い返すことができなかった。そして0-1で敗戦。ベンチから敗戦を見たDFの「自分が出たい」という思いはより強くなった。
柳生は、「(攻守において、)自分だったらこうできたと思うんですけれども、やっぱり実力が足りなくて出ていないので、もうちょい練習から自分の特長を最大限に活かして、アンリ選手とか素晴らしい選手がいると思うんですけれども、自分にも負けないストロングがあると思うのでそこを前面に出して行ければなと思います」と力を込める。
アンリのような圧倒的なフィジカルやヘディングの高さがある訳ではない。だが、泥臭くゴールを守る力や危機察知力、ビルドアップ力などは他に負けない強みだ。また、選手層厚い強豪・前橋育英でサブから這い上がってきたように、メンタル的な強さも備えている。
「3年生のなりたての頃は試合とか出ていなくて、そこで悔しい思いをして練習でも一番声出してやったり、粘り強さはあるので。(いろいろな人に見られている中で)ちゃんと結果を出せるような選手になりたい」。今回の合宿ではアンリの隣でクールダウンし、A代表合宿に参加した際の経験を聞くなど、約10日間の活動の中で少しでも多くを得ようとしている。
3月1日に前橋育英を卒業。その後も「高校サッカー」ができることに感謝している。「みんなと違って高校選抜として、みんなよりも長く活動できているのは貴重な経験でもありますし、レベルの高い選手ばかりで自分も学ぶところ吸収するところが多い。この経験を活かして大学の練習が新1年生としてスタートするので、そこでどれだけここでやったことを落とし込めるかが大事。ここに来たからには育英の代表としてもやらなければいけないと思いますし、デンソー(チャレンジ)カップとかスカウトとかいっぱい来ている中で、この先プロに行くのが目標なので結果を出してこの先に繋げたいと思います」。日本高校選抜での活躍、勝利を貪欲に求めていく。
負傷を抱えての合流となったが、制限しながらメニューをこなすなど状態は上がってきている。昨年、前橋育英ではCBに加え、インターハイ予選でボランチも経験した。中学時代はSBとしてプレーをしていた万能型は「自分、攻撃よりも守備が好きなので、そこで潰す選手であったり、後ろから組み立てるのがCBは楽しいので、チームも後ろから作っていくという部分では後ろでやりたいと思っています」というCBでポジション奪取にチャレンジ。「第37回静岡県ヤングサッカーフェスティバル」、そして「第36回デンソーカップチャレンジサッカー福島大会」を通して好プレーを続け、チームの最後のゲームでは必ず先発を勝ち取って、勝利に貢献して活動を終える。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2021
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