[新人戦]奥野奨太から主将、「13」受け継いだMF山本陽は高川学園の「模範となれる選手に」
ゲキサカ / 2022年3月13日 6時2分
[3.12 中国高校新人大会1回戦 立正大淞南高 1-2 高川学園高]
山口の名門・高川学園高は今冬の全国高校選手権で14年ぶりとなる3位。主将のDF奥野奨太(3年)を大会前の大怪我で欠きながら、その奥野の献身的なサポートや各選手の「奥野を国立」への思いも力に国立準決勝まで勝ち上がった。
その奥野から背番号13と主将を受け継いだのがMF山本陽(2年=高川学園中出身)だ。前主将からは「『悔いを残して欲しくない』と。(そして監督の)『江本先生から言われることだったり、スタッフから色々言われてきたことを自分が、キャプテンが理解して出していかないといけない』と言われました」。メッセージを受け止め、もうひとりのチームリーダーであるMF武藤尋斗(2年)とともに表現することを目指している。
山本は高川学園中時代に全国中学校大会出場。当時は、「引っ張っていく選手ではなかった。(高校でリーダー格となったが、)高校1年生の時はゲーム中に声を出すのはできていなかった」という。
だが、大役を任されたことによって「キャプテンになって言い訳はできない。チームを引っ張っていく声がけは意識しています」。先輩たちの姿を見て、聞いて、学んだ声を発し、苦しい時間帯にハードワーク。切り替え速く相手DFにプレッシャーを掛けるなど背中でチームを引っ張っていた。
昨年のチームは主将だけではなく、各選手がリーダーシップを持つチームだった。「(10番の)林晴己先輩は背中で語ってくれて、(エースFWの)中山桂吾さんはゲームでの気迫を誰よりも持っていて。インターハイの静学戦で(敗れたが)桂吾さんが誰よりも声を出してくれて、ベンチから見ていて感動して、このチームにも還元したいといます」と誓う。
その山本について、高川学園の江本孝監督は、「人間性が良い。人間性が良いと周りをしっかり見えるから。普段周りが見えると、ピッチでも周りを見ることができるので」と信頼を寄せる。
本人はチームメートの模範となることを目標に掲げる。「自分は今まだ引っ張っていけていないと思っていて、背中で引っ張れる行動だったり、私生活、自主練、努力でも自分が一番やって模範となれる選手になりたい」と力を込めた。
高川学園中時代は右SBで高校進学後にCBへコンバート。そして、現在はボランチで潰し役を担っている。高川学園中時代のチームリーダーで「対人も凄いし、努力も凄くする」というFC東京U-18DF東廉太(2年)は刺激を受けてきた存在。彼や先輩たちに負けないように、日々チームのために行動を起こす。
(取材・文 吉田太郎)
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