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[MOM3794]昌平MF荒井悠汰(3年)_テーマは「チームを勝たせる」。FC東京内定10番が2発で得点王宣言!

ゲキサカ / 2022年4月9日 20時53分

 また、以前はオフの動きが少なかったこともあり、DFに狙われて潰されることも。だが、FC東京で1タッチ、2タッチのポゼッションのトレーニングを繰り返す中、「1フェイク入れたり、背後を取ることで相手を混乱させるってことをやってきました」という荒井は、自身も認めたように駆け引きの部分で大きく変化し、より大事なところで力を発揮できるようになっている。

 吉本スカウトは、荒井の良さについて、常に向上心高く、何が足りないのか考えて実行する力を挙げる。藤島監督も「Jクラブの練習に行って良くなって帰ってきた」と驚いていたように、FC東京のトレーニング、また練習前の筋トレにも実直に取り組んできた荒井はフィジカル、キレも向上していることをピッチで示した。

 この日の荒井は、ノルマも果たした。FC東京から昌平に戻る際、吉本スカウトから「チームを勝たせる選手になって欲しい」とテーマを与えられた荒井は、我慢の時間が続いていた後半終了間際に2得点目。DFと対峙した状態から左足のコントロールショットを左隅に沈めた。

 主将のCB津久井佳祐(3年)は「スーパーですね。特に2点目は悠汰、って感じでしたね」と絶賛。ゴールの瞬間、我慢強く守っていたDF陣からはエースを称賛する声が飛び交っていた。また、昌平でブレイク中のMF長準喜(2年)は「悠汰が戻ってきて、紅白戦やったんですけれども、違いを見せつけられて、危機感を感じました」。チームに復帰してまだ一週間の荒井だが、スタッフ、チームメートも驚くプレーを練習、試合でも披露している。

 荒井はこの日の感想について、「今年はめっちゃ帝京が強いと思っていて、勝てるか心配でした。初戦というのもあって、難しい試合になると思っていましたけれども、今年は本当に自分が警戒されていてもそれを上回るプレーをしたいなと思っていましたし、今日は2得点でチームの勝利に貢献できたことが非常に嬉しく思っています」とコメント。1年時に全国高校選手権で活躍し、日本高校選抜にも選出された荒井だが、昨年は怪我やコンディション不良もあって不満のシーズンに。この日を向かえる前は「不安でしたね」と振り返る。

 それを自分の足で振り払った荒井は「これを続けていかないといけないです。得点王狙って行きます。今年は(周囲の)想像を上回りたいですね」と宣言した。「キャンプで(先輩たちと)コミュニケーションが取れた。(永井)謙佑さんとか、(自分の低い声などを)イジってくれるのが嬉しくて」と感謝するFC東京の公式戦では、まだ結果を出すことができていない。より進化し、より期待されるプレーヤーになってFC東京に加わること。この日の活躍にも満足はしていない。系列のFC LAVIDA時代から含めた昌平での6年間の感謝の思いを込めて、また自身の不安を完全にかき消すためにも、「チームを勝たせること」を続ける。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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