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上手く行かなくても「しっかり守備を」。正智深谷が2-0で武蔵越生下し、関東大会へ!

ゲキサカ / 2022年4月27日 19時5分

 武蔵越生は、笛木のドリブルや今野の左足をアクセントに押し込む時間を増加。正智深谷はビルドアップにチャレンジしているものの、なかなかチャンスを創出することができなかった。それでも小島監督は、「ダメな時はしっかり守備をして、来たチャンスをものにすれば勝てるから、最悪取れなくても切れるなと話をした」という。

 苦しい時間帯が続いたものの、1年時から先発で経験値豊富な小屋と、中学時代からFC多摩ジュニアユースでチームメートの岩崎を中心に相手の攻撃を一本一本弾き返す。そして佐藤をMF大澤弘基(3年)へスイッチした直後の20分、正智深谷が先制点を奪った。

 交代出場の古橋がFKを獲得。これを冨岡が左足で蹴り込むと小屋が競り合う。こぼれ球を岩崎が右足ハーフボレーでゴールへ突き刺す。幾度も吼える岩崎中心に喜び爆発の正智深谷イレブン。まず守備から安定させてチャンスを待った正智深谷が先行した。

 正智深谷は33分に両SBを左の正木翠羽(3年)と右の右田凱士(3年)へチェンジ。だが、武蔵越生は34分、カウンターから安西が右サイドを突破してラストパスを送る。これに走り込んだ今野が左足で合わせるが、シュートはゴール右外へ。武蔵越生がMF石本徕喜(2年)、正智深谷がFW伊比瞳弥(3年)を投入して迎えた38分には、武蔵越生MF今野の左足FKが右ポストを叩いた。

 武蔵越生の井上精二監督は「多少は相手を後ろ向きにすることはできましたけれども、シュートまで行くのが今後の課題」。逆に正智深谷は40分、前線で伊比が競り、PAで切り返した古橋がPKを獲得する。小島監督が「(前回出番がなく、)来たら仕事するぞという気持ちであったと思います」と評した古橋が大仕事。このPKを岩崎が右足でゴール左へ決めて2-0とした。その後、正智深谷は、MF八木咲成(3年)を投入。2点差を維持して逃げ切り、関東切符を獲得した。

 正智深谷の小島監督は「快勝したという感じはしないですね」と苦笑い。思うような展開ではなかったものの、昨年のインターハイ予選で5試合連続1-0勝利を果たし、埼玉制覇を成し遂げているチームは、この日も守備の安定を支えに勝ち切った。

 小屋は「去年から結構ゼロ失点とかあって、なんでか分からないけれど、自分たちは結構粘り強いので、そういうところを強みにして、苦しくても後ろは失点しないというのをこだわってやっていきたい」。小島監督も「感謝しています」と語った県決勝、関東大会の舞台を成長の糧にし、インターハイ予選連覇、選手権出場を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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