守り安定の帝京が強みも発揮。西武台を2-0で下し、プリンス関東2勝目
ゲキサカ / 2022年5月3日 1時18分
長短のパスを繋ぐ帝京は、前線で強さとファーストコントロールの巧さを発揮する齊藤や最終ラインの中央からドリブルを繰り出す梅木がアクセントに。アディショナルタイムには右クロスのこぼれを伊藤が右足ループで狙ったが、ボールはクロスバーを叩いた。
西武台は、後半開始からFW岡響己(2年)を投入。後半も帝京が押し込む展開が続き、14分には松本と並木のコンビで右サイドを崩し、走り込んだ田中が左足で狙うもボールは枠を外れた。主導権を握って攻める帝京だったが、仕留めきれず、終盤へ向けて西武台が巻き返して見せる。
岡がフィジカル能力の高さを活かしてキープやクロス。だが、帝京は大田が「クロスに対してコースを切るのが一番で、先に触れるポジショニングと中のマークを早めに確認しておいて対応することを意識していました」というように、相手に得意とするサイド攻撃へ持ち込まれても慌てずに中でクリアしていた。
西武台は17分に右サイドを岡が突き、最後はフリーの西村が走り込んだが、危険を察知して戻ってきたFW齊藤がブロック。西武台は直後に和田のFKから河合のヘッドというホットラインでシュートへ持ち込むも、わずかに枠を外れた。
西武台は24分にMF風間裕貴(2年)を中盤中央に加え、31分には右サイドにMF藤木浩人(1年)を投入。帝京も31分、左サイドへMF山下凜(3年)を送り出す。その帝京は齊藤がコントロールからの左足ボレーを狙うなど追加点を狙うが、西武台は長谷川と河合の両CBを中心に我慢強く守り続ける。
それでも、帝京は40分、右サイドへ移っていた前野の縦突破を起点に連続攻撃。伊藤の左足シュートはゴールライン上のDFにブロックされたが、最後は田中が技ありの右足ループシュートを決めて2-0とした。このあとMF土本瑶留(2年)とMF藤崎巧士(3年)を投入した帝京が攻め切って2-0で勝利。成績を2勝2敗とした。
昨年からの経験者が多く、特にアタッカー陣が強みの帝京はボールを大事に、小さなスペースを個とグループで崩すらしさを発揮。また、過去2試合で7失点の反省も活かし、安定していた守備も勝因となった。大田は「失点してしまうと気持ちも下がったり、連続失点してしまうことが課題。自分たちが良いサッカーをするためには守備を堅く、ボールを奪うすることが大事になってくるので、しっかりとしていければいい」。良い攻撃のために、守備から。雨中の難しいゲームでそのテーマをやり切った帝京が、ここから攻守で強さを示す。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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