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苦しい時間帯もハードワークと「叶」の声掛けを継続。個々の特長も発揮の日大藤沢が延長3発で関東大会へ

ゲキサカ / 2022年5月8日 8時26分

 日大藤沢は後半、右サイドの植田が10本を超えるようなロングスプリント。右サイドから押し込むと同時に、相手の強みであるサイド攻撃を消して見せる。3分には植田がDFを振り切って出したラストパスを宗次が右足で狙い、12分には宗次の右クロスを仲川が丁寧に落とし、森重が左足を振り抜く。だが、いずれも厚木北CB井上がブロック。厚木北は好プレーをした選手が「どうだ」とばかりに声を発し、それを仲間たちが大声で称えるなど強敵との勝負を楽しみながら、戦い続けた。

 厚木北がFW五十嵐侑馬(3年)を投入した直後の14分、日大藤沢は宮崎の左後方からのFKをアッパが頭で落とし、仲川がポスト直撃の左足シュート。日大藤沢はMF岡田生都(2年)投入後の25分にも同じく宮崎の後方からの左足FKからアッパが決定的なヘッドを放つが、厚木北GK成田がストップする。

 厚木北は26分にFW奥瀧稜介(3年)を投入。守りの時間が続いたが、吉田が右足ミドルを狙うなど攻撃の姿勢を失わない。だが、日大藤沢は相手のロングボールをアッパらが根気強く跳ね返し、推進力のある野澤と荻原が回収。主導権を握り続け、植田が繰り返しスプリントするなどゴール前のシーンを作り出した。

 日大藤沢は35分にMF関田向陽(3年)、厚木北は37分に左SB黒柳流成(3年)をそれぞれ送り出す。39分、日大藤沢は宮崎の縦パスから関田が左へ展開。尾野の左クロスからファーの森重が決定的なヘッドを放ったが、右へ外れ、試合は延長戦に突入した。

 日大藤沢は延長戦開始から森重に代えてFW有竹翔吾(3年)をピッチへ。その有竹が大仕事をしてのけた。厚木北が石井のクロスでチャンスを作った直後の5分、日大藤沢は左CKからアッパが豪快なヘディングシュート。これは厚木北DF陣が何とかゴールライン際で阻むが、混戦から有竹が左足を振り抜き、待望の先制点を挙げた。

 有竹中心に大興奮の日大藤沢の選手たち。さらに関田が抜け出しなどで畳み掛ける。厚木北がMF福田榛(3年)を送り出した直後の9分、日大藤沢はCKの流れから野澤が左クロス。これを有竹が頭でねじ込み、2-0とした。

 この後、CB前田俊亮(3年)とFW岸本尚也(3年)を投入した日大藤沢は3点目を狙う。そして8分、宮崎が右サイドからの左足CKを直接決めて3-0。日大藤沢の佐藤監督は今年のチームについて、「歴代でも1、2くらい剥がしたり、一人ひとりの技術は高い。でも、自分たちが良い守備をするという芯が揺るがない。それをやらなければ誰一人出さないというところを明確にチームが上積みしていった」と説明する。その姿勢を貫いて3試合連続無失点で関東大会出場権を獲得した。
 
 植田が「仲が良いので、苦しい時こそ笑顔で、練習の雰囲気も良い」という世代。佐藤監督はチームが呼応できるようになってきたことに目を細める。「誰かが言った言葉は、(周囲が呼応して)常に言う。字で言うと(口と+プラスの)『叶』のように、お互いにプラスプラスの声掛けができるようになってきた」と説明。この日も前向きな言葉を掛け合うことで、苦しい時間帯を乗り越えた。

 決勝ではライバルの桐光学園と対戦。植田は「神奈川県はやっぱり日藤だと見せたい。神奈川1位で関東に進みたい」と意気込んだ。ライバルとの戦いを制して、地元・神奈川開催の関東大会に臨む。

(取材・文 吉田太郎)

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