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声援なきJリーグに危機感…野々村チェアマンが熱弁「本来のサッカーではない」「熱量を早く取り戻さないと」

ゲキサカ / 2022年5月17日 22時51分

 あわせて野々村チェアマンは、サッカーにおける声出し応援の重要性をあらためて強調した。「サッカーを作品として考えたときに、お客様の熱量はピッチのレベルと同様に作品の要素だと思う。作品を見たいから新しいファンが来てくれることも事実あるのがサッカーなので、サッカーとしての売り物を成立させる上でも熱量を早く取り戻さないといけない。コロナ禍でもチームが優勝や昇格をかけてコンペティションをしているわけで、そのクラブ力が試されるのはやっぱりホームゲームでのサポーターの熱量も勝ち負けには相当影響すると実感として持っている。サポーターもそういう思いでゲームに関わってくれている。サポーターが力を発揮できる場をなかなか提供できないのは本来のサッカーではないと思っている」

 一方、4月のブリーフィングでも「声を出したい、元のスタイルでサッカーという作品をより良くしたい人と、コロナは怖いという両方の人が存在していく中で、両者をどうバランスさせて、どうニーズに応えていくかを真ん中に置いて考えないといけないと考えている」と述べていたように、声出し応援に伴う飛沫への恐怖感を持つファン・サポーターがいるのも事実だ。今回の段階的緩和では声出しエリアとそれ以外をゾーニングすることでこのトラブルを回避しているが、ゆくゆくは共存していく必要もある。

「いまの国内の空気感で怖いと思う人がいるのは実感している。ただエビデンスが積み上がっていくと国も含めたウィズコロナの空気感も醸成されていくと思う。それが醸成されてから声出しの応援スタイルを元に戻すより、醸成を促すような役割もスポーツにはなくてはならないと考えた。そんな存在にサッカーがなれればいいなというのと、怖いと思っている方もいるのであれば、その方々に安心できますよという証明もサッカーを通じてしていければ。気持ちが前に進んでいく、そういう空気感になっていくように日本の社会が変わっていくために、サッカーが一つの役割を担えるのが重要なのかなと思っている」

 そう語った野々村チェアマンは、日本国内に向けてサッカーの応援の価値を示していく意欲も見せた。

「もう少し早く本来の姿に戻さないといけないよねということを、より多くの人に思ってもらえるようにしていかないといけないと強く思っている。ただ、まだ日本の国内でそこまでの認識がされていない。今回100年に1回起きた事態ではあるけれど、僕としては応援の大切さは再認識していて、むしろ日本が誇れる部分だと思う。海外の人たちが応援している姿も壮観だが、Jリーグのチャントなどのスタイルはこれはこれで世界のサッカーでも素晴らしいものだと思う。もっと日本の皆さんにも伝えていかないといけないという思いは、いま声が出せないというのも含めて、日本においてサッカーの価値観をまだまだ示せていないという思いはある。ただ日本のコロナの政策の中で、いかにして前に進むかをやってきてはいる。もっと早くからいろんな準備をしていればいいんじゃないと思っていたが、ただ自分がチェアマンになって2か月でようやくここまで進められることができたという見方もある。ただ、もっとサッカーの威力や価値を伝えていかないといけないと思う」

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