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「This is JOSEI」。積み上げてきた力発揮の鹿児島城西が鹿実突破し、宿敵との決勝へ

ゲキサカ / 2022年5月28日 10時3分

 逆に勝負どころと見た鹿児島城西は、13分にMF佐俣盛之助(3年)とFW東條弘聖(3年)を同時投入。エースFW前田を前線へ押し出す。すると、鹿児島城西はこぼれ球を拾った是枝の縦突破などでゴールへ。そして18分、高い位置でボールを奪い返すと原田が右中間からグラウンダーの縦パスを通す。これを受けた前田がDFの股間を通すドリブルで突破し、さらにDF間へ斜めの動きで割って入る。そのまま左足シュートをゴールへ流し込み、スコアを動かした。

 鹿児島城西の小堀は「途中から出てきた佐俣や東條がスピードがあったりして、相手の嫌な部分をどんどん突いてくれる。そこでたくさん突いた分、隼希にボールが渡ったのかなと思います」と説明。新田祐輔監督も「7番(佐俣)、11番(東條)が肝ですね。やっぱり。アイツらどこまででも走るから」という2人のハードワーカーは先制後も相手DF、GKに厳しくプレッシャーを掛けてビルドアップを許さない。

 ペースを握った鹿児島城西は、小堀の好パスから前田がシュートへ持ち込むなど畳み掛けようとする。鹿児島実の森下和哉監督は「みんなよく取り組んでくれている。でも、後半は(ミスが出たこともあり、繋ぐことが)怖くなってやれなくなってしまいましたね」と指摘。MF梅木駿介(1年)、MF浅井颯樹(2年)、FW二宮魁星(3年)、MF今村颯太(3年)を立て続けに投入したが、左WB加藤廉(3年)も加えて勢いづいた鹿児島城西から流れを取り戻すことはできなかった。

 35分、鹿児島城西は前田が右サイドへ展開し、東條がラストパス。これはDFに阻まれたが、こぼれを拾った東條が中央でスペースを作り出した前田へ折り返すと、背番号9は右足ダイレクトで決めて試合を決定づけた。鹿児島城西は佐藤、山口、姶良の3バックも安定し、後半は被シュートゼロ。後半勝負で狙い通りに突き放し、決勝進出を果たした。

 鹿児島城西の新田監督は今年のチームについて、「団結感はありますね。『手を繋げ』とよく言うんですけれども、この3年生は手を繋げている感じがありますね」と説明する。自分たちでぬるさを排除。また、味方同士で激しく意見を言い合うことはあっても、すぐに切り替えて“手を繋いで”戦うことができる。

 そのチームは、1年時から徹底してきたスタイルで宿敵と勝負。小堀は「城西に入ってきた目標はしっかり全国出て活躍するということだったので、まずは明日決勝をしっかり勝って目標を一つ達成したい。新人戦、九州新人(代替大会)と惜しいところまでは行ったんですけれども、惜しいじゃ勝てない相手なので、どれだけ自分たちが準備からしっかりできるかが鍵だと思います。得点を決め切るや最後のシュートブロックのところを神村学園さんは徹底しているので、逆にそこは見習って、自分たちが明日はそこで神村学園さんを上回っていければ勝利に繋がってくると思います」と力を込めた。昨年の決勝は延長後半に決勝点を許し、惜敗。今年は最後まで徹底し、宿敵を上回る。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2022

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