九州国際大付が夏の福岡初制覇!我慢強さ、礼儀も持って戦い、PK戦12-11の激闘制す!
ゲキサカ / 2022年6月6日 6時49分
飯塚はスタンドから飛び出してきた控え部員と芳野らピッチの選手が歓喜を爆発。対する九国大付は23分、頴川に代えてCB大崎愛斗(3年)を加え、米山を前線へ上げてパワープレーへシフトした。すると、その3分後の26分、敵陣中央からややゴール寄りの位置で米山がFKを獲得。これをキッカーの濱田が右足で狙うと、壁をかすめたボールが右ポストを叩き、インゴールへ跳ね返る。
エースのスーパーゴールに沸き立つ九国大付イレブン。この後、米山と大崎のポジションを入れ替えた九国大付は、31分に飯塚・村井の決定的な右足シュートをGK與田が再びファインセーブで阻止する。シュート数は4-11だったが、ここでも粘り強さを発揮した九国大付が延長戦へ持ち込んだ。
飯塚は延長前半6分、向野に代えてFW見潮陽生(3年)をピッチへ。九国大付は同後半3分にFW安部勝汰(3年)を送り出す。延長戦は互いに前線までボールを運び、特に後半はオープンな展開となったが、決定打が生まれず。決着はPK戦へ委ねられた。
ともに1人目から7人目まで成功。九国大付8人目のシュートがポストを叩いたが、直後の飯塚8人目のシュートもゴール左へ外れてしまう。その後、両校ともに12人目まで成功。そして、13人目に決着がついた。
このPK戦、九国大付はキッカーを務めた各選手がボールを拾い上げ、飯塚の選手に手渡ししていた。「礼儀としてチームとしてやっていることなので、審判の方への礼儀とかそういうところはいつも意識してやっています」と米山。そして、「応援に応えたくて戦って勝てたことが嬉しいですし、全国大会でも九国の名を轟かせられるように頑張りたいです。自分たちは最初、個の力がないと言われていたけれど、全員で最後まで戦うメンタリティーで補えるようになってきているので、全国大会でも応援されるような戦いをして、どんどん上に進んでいきたいと思っています。九国に新しい歴史を残せるように精一杯頑張りたいです」と意気込んだ。
九国大付の選手は、学校が位置する北九州市を中心に通学圏内の福岡県北部や、山口県下関市から進学してきている地元選手がほとんど。3年間でスケール感大きな選手に鍛え上げられている印象だ。県外選手の多い私学強豪に負けられないという意地もエネルギー。濱田は「チーム全員が一つになって倒してやろうとずっと思っていた」。その目標を達成して福岡制覇を果たした九国大付が、怪我人も復帰する予定の全国大会でその名を轟かせる。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2022
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