[MOM3885]青森山田FW小湊絆(3年)_覚悟と献身が呼び込んだ3か月ぶりの公式戦ゴール!悩めるストライカーに弾けた笑顔
ゲキサカ / 2022年6月7日 7時24分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.6 インターハイ青森県予選決勝 青森山田高 3-0 八戸学院野辺地西高 カクヒログループアスレチックスタジアム]
それは、何よりも自分が求め続けてきたものを手に入れられなくても、チームのために為すべきことを最優先に戦ってきた悩めるストライカーへ、サッカーの神様が用意したご褒美だったのかもしれない。
「ストライカーをやっている以上は、『自分が全部ゴールを決めたい』ぐらいの気持ちなんですけど、それができるのはチームが勝つということが大前提であって、結局自分が点を決めても負けたら意味がないですし、自分が点を決めなくても勝てるんだったら、絶対にそっちの方が自分にとってもプラスになると思うので、そこはもう自分のエゴを抑えながらやっています」。
青森山田高(青森)を最前線で牽引する絶対的なエース。FW小湊絆(3年=横浜FCジュニアユース出身)の実に3か月ぶりとなる公式戦でのゴールが、苦しむチームを青森制覇へと導いた。
2022年は自分の年になるはず、だった。高校年代三冠を獲得した昨年のチームでも出場機会を得て、高校選手権では3ゴールをマーク。背番号10を前任の松木玖生(FC東京)から引き継ぎ、大きな覚悟と自身への期待を抱いて迎えたプレミアリーグの開幕戦では、PKで自らゴールを奪い、チームも勝利。最高のスタートを切っている。
だが、少しずつチームの歯車は狂っていく。リーグ戦では連敗が止まらず、小湊にも得点が付いてこない。楽しみにしていた“古巣対決”も3連敗という苦境で迎えることに。「横浜FCユース戦の前日とか全然寝られなかったです。『4連敗になったらどうしよう……』って。中学時代のチームメイトと対戦できる楽しみもあったんですけど、全然寝れなくて、そういう意味では結構気負っていたのかなと思います」。結果は後半終了間際に失点を許し、ホームで敗戦。続く桐生一高(群馬)戦も後半アディショナルタイムの失点で敗れ、泥沼の5連敗を突き付けられる。
「メチャメチャ大変でした。良い練習ができたなと思った週の試合でも負けていたので、『これだけやってもダメなのか……』と正直思った部分もあって……」。そんな状況にようやく光明が差し込む。5月28日にホームで流通経済大柏高(千葉)と対峙した一戦で、チームは1-0と勝利。連敗を脱出したことの嬉しさはもちろんだが、小湊はこの90分間にある手応えを感じたという。
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