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大事なのはピッチ上の“空気”を感じる察知力。八戸学院野辺地西が突入するもう1つ先のフェーズ

ゲキサカ / 2022年6月7日 21時3分

八戸学院野辺地西高は絶対王者を追い詰めるも悔しい敗戦

[6.6 インターハイ青森県予選決勝 青森山田高 3-0 八戸学院野辺地西高 カクヒログループアスレチックスタジアム]

 その背中は、確実に捉えていた。やれるという手応えも、確実に掴んでいた。だからこそ、勝ちたかった。悔しい。次は負けたくない。

「先ほどのミーティングでも『たぶんウチも苦しいけど、あっちも苦しいぞ』と話をしました。その中でいかに冷静に相手と駆け引きしながらできるか、というところまで行けば、もっとサッカーの楽しさも感じられますし、山田相手にプレーしながら、ボールのあるところ、ないところ、メンタル的なところの駆け引きも含めて、そういうものが出せるように成長してほしいとは子供たちにも話しました」(八戸学院野辺地西・三上晃監督)。

 大事なのは、ピッチ上の“空気”を敏感に感じられる察知力。八戸学院野辺地西高が期すさらなる成長のカギは、きっとそこに隠されている。

「まずはやってみないとわからないという状況で、『前半の飲水まで失点ゼロで行こう』と話していて、実際にゼロにもできましたし、チャンスも何個か作れていたので、『やれるな』というのは前半で思いました」。キャプテンマークを巻いたDF布施颯大(3年)はそう振り返る。絶対王者の青森山田高と対峙した、インターハイ予選の青森ファイナル。八戸学院野辺地西は間違いなく、やれていた。

 前半2分には相手の連係ミスを突き、中盤のキーマンでもあるMF村上琳星(3年)がファーストシュート。ボールはわずかに枠を外れたものの、あわや先制というシーンを作り出して、ゲームはスタートする。

「攻めていたのもあったので、逆に『前半で1点獲って帰ってこれれば凄く良いな』という気持ちには変わっていました」と話したのは布施。7分にもMF長谷川陽大(2年)の右FKから、村上がシュートを打ち掛け、再び長谷川が上げたクロスは中央に合わなかったものの、17分にはCBの高木和(2年)が右へ振り分け、ここも長谷川がクロス。走り込んだMF金津力輝(3年)はフィニッシュまで至らなかったが、何度か創出したチャンスに、『前半の飲水まで失点ゼロで行こう』というキャプテンのマインドは、『前半で1点獲って帰ってこれれば凄く良いな』に変わっていた。

 指揮官も同様の感想を口にする。「我々も『子供たちは非常に良く戦っているな』ということも感じながら、山田さんも相当嫌がっているというか、警戒していることも感じましたし、ピッチの中でもお互いタフに戦えていて、『非常に良いゲームだな』と思いながら見ていました」(三上監督)。前半の手応えは、間違いなく八戸学院野辺地西が上回っていた。

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