PKキッカーを務めた松木玖生と、松岡大起の信頼「そういう関係のほうが絶対にいい」
ゲキサカ / 2022年6月10日 10時35分
[6.9 AFC U23アジア杯GL第3節 日本3-0タジキスタン タシケント]
MF松木玖生(FC東京)のゴールで先制に成功した日本。前半に2度のPKチャンスを得ると、キッカーに名乗りを挙げたのは松木だった。MF松岡大起(清水)は試合後「おれが蹴りに行こうかなと思ったけど、でも譲った」とその当時を振り返った。
日本は1-0で迎えた前半31分、MF佐藤恵允(明治大)がPA内で倒れ、PKを獲得する。そこで即座にキックポイントに立ったのは松木。もともとこの試合ではPKキッカーを事前に決めており、松木と松岡がその選択肢。「1点取ったというのもあったんですけど、玖生も波に乗っていた。おれが蹴りに行こうかなと思ったけど、でも譲った」(松岡)。しかし、結局ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックでファウルは取り消され、松木がPKを蹴ることはなかった。
すると、前半終了間際には再び日本が敵陣内でファウルを受ける。MF山本理仁(東京V)がPA内で倒されると、今度こそ日本がPKを獲得。キックポイントに立ちはだかったのは、やはり松木だった。松岡は転がっていったボールを拾いつつ、再び松木のもとへ。頼れる19歳にPKを託した。
不運にも松木はPKを決められず。シュートはゴール左ポストを直撃した。松木は「気負いすぎたというか、狙い過ぎた」と振り返る。松岡は「(自分が)貪欲にいってもよかったかなとちょっとは思いますよね(笑)」と冗談めかしつつ、「でもそれは結果論。結果的にああなったんですけど、玖生は点を取っているから絶対に大丈夫と声をかけた」とフォローしたという。
松岡はその後のやり取りも明かす。「決めろよ(笑)」と茶化すと、松木も「すみません…」と返答したという。「そのくらいの関係のほうが絶対にいい」(松岡)。ほしいのは自分のゴールではなく、全員で掴む勝利。その信頼関係が垣間見えたPKの一場面となった。
(取材・文 石川祐介)●AFC U23アジアカップ2022特集ページ
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