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[MOM3907]駒澤大高FW加茂隼(3年)_応援席の3年生と分かち合った歓喜。頼れるキャプテンが延長後半に劇的決勝弾!

ゲキサカ / 2022年6月13日 7時9分

 亀田雄人監督には、ある想いがあったという。「PK戦も覚悟はしていましたけど、『加茂がやってくれるんじゃないか』という想いはあったので」。指揮官の予感は的中する。延長後半3分。左サイドをMF徳永薫(3年)が執念で突破すると、中央にキャプテンマークを巻いた10番が走り込んでくる。丁寧なパスが送られ、丁寧なシュートがゴールをこじ開けると、赤黒の歓喜が一瞬で爆発した。

「試合自体の個人の内容はあまり良くなかったので、最後の点だけでしたね。キャプテンとして、駒澤の代表としての覚悟は持っていたので、最後はあそこに走り込んでいって良かったです」。そんな言葉を口にしたキャプテンは、どうしても負けられなかった理由をこう明かしている。

「インターハイを機に、3年生の中には受験勉強をするために早期引退する選手もいて、これが最後の大会という人もいるので、アイツらを『全国に連れて行ってやりたい』という想いは凄くありましたね」。だから、ゴールを決めた直後、ほぼ無意識に3年生の待つ応援席へと全速力で走り出したのだ。

 キャプテンとしてやるべきことは少なくない。自分のプレーに集中し切れず、結果を出せない状況をもどかしく感じる時もある。でも、この時間がチームのためになると、自分をより成長させることに繋がると信じ、その役割と真摯に向き合い続けている。

「みんなに自分の気持ちを素直に伝えるとか、そういうところは自分自身の成長にも繋がると思っていますし、亀田先生にもよく『オマエはキャプテンをすることで、自分自身を成長させられると思う』と言われるので、もうやるしかないです。あと半年しかないので」。

 次は全国大会の懸かった大事な準決勝だ。まだ入学してから一度も見たことのない景色を、自分たちで掴み取るために必要なことを尋ねると、相変わらず掲げたチームへの想いに加えて、強気なストライカーのプライドが滲んだ。

「駒澤らしく、ベンチも、スタンドも、保護者も、駒澤の関係者すべてで相手を飲み込むぐらいの勢いを持ってやりたいですし、その中で自分が『やっぱり加茂スゲーな』と思われるぐらい、個人としても素晴らしいプレーをしたいと思っています」。

『やっぱり加茂スゲーな』は、間違いなくチームの結果に直結する。きっとチームメイトには、もうその未来予想図が見えているはずだ。勝利と自らのゴールを両立させ、再び3年生の仲間と歓喜を分かち合うキャプテンの姿が。



(取材・文 土屋雅史)●【特設】高校総体2022

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