決勝弾!昌平は先発抜擢の2年生FW平叶大が埼玉決勝で大仕事
ゲキサカ / 2022年6月20日 21時39分
[6.19 インターハイ埼玉県予選決勝 昌平高 2-1 成徳深谷高 NACK]
準決勝までの出場時間は4-0で快勝した初戦の5分間ほどだけ。その2年生FW平叶大(FC LAVIDA出身)が決勝でスタメンに抜擢され、昌平高に全国切符をもたらした。
先発起用を伝えられたのはこの日、会場入りしてからだったという。U-17日本代表FW小田晄平(2年)が負傷中離脱中でFW鄭志錫(1年)も怪我を抱えていたため、「(先発も)あるのかな」と考えていたという。
タレント軍団・昌平のFW陣はそれぞれが特別な強みを持つ。スペシャリティーは無いものの、「全体的にできる」(平)ことが彼の強み。加えて、藤島崇之監督が「技術的にまだまだな部分はありますけれども、推進力持って行くとか、粘り強くボールを自分のモノにするとか、最後のところまで狙ってゴールまで行きたいという部分の良さとすごく良い部分がある」というストライカーが、全国大会出場を懸けた一戦で決勝点を決めた。
1-0の前半アディショナルタイム、平はMF土谷飛雅(2年)のロングパスに反応。「土谷君、ロングボールが凄く上手いので、練習から持ったら裏とかすごく狙っていて。相手のラインも高かったですし、持った時に目が合ったので、『あっ来た』と思って走り出しました」。DF2人が処理しようとしていたが、ボールは「(流れず、バウンドして止まることが)何となく分かっていました」という背番号23の下へ。そして右足シュートが決まると、平はMF荒井悠汰(3年)ら先輩たちに押し倒されるなど手荒い祝福を受けていた。
1年時に関東Rookie LeagueCリーグで11得点をマークして得点王。今年は春先にトップチームでも出場機会を得ていたが、競争を勝ち抜くまでには至らず。シーズン開幕後はセカンドチームの一員として埼玉県1部リーグでプレーし、ここまで1得点だった。
この日は前線で運動量を増やして奮闘した一方、競り勝てない部分も。それでも、執念で奪った1点の価値は大きい。この1点を飛躍のきっかけするだけだ。「試合に出られるように頑張りたい」というFWが、アピールを続けてプリンスリーグ関東1部やインターハイ出場のチャンスを掴み、再び決める。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2022
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