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優勝校の喜ぶ姿を全員で凝視。関東一は先輩から受け継がれ、形になりつつある力を「継続するしかない」

ゲキサカ / 2022年6月22日 8時27分

関東一高は決勝で敗れた悔しさも糧に、全国へ

[6.19 インターハイ東京都予選決勝 関東一高 0-1 帝京高]

 表彰式を終え、優勝校は記念撮影。そして、交代でカップリフトを行っていた。その姿を関東一高の選手たちは全員で凝視。CB矢端虎聖主将(3年=FC古河出身)は、「本当に自分たちが情けないというか、色々な意味で自分たちに腹が立ちましたね。自分たちが弱いという面で本当に……チャンピオンになる素質がなかった」と唇を噛んだ。

 この日は、3大会ぶりのインターハイ出場を決めた前日の代表決定戦(準決勝)から矢端ら3人を除いて入れ替え、下級生や普段出場機会の少ない3年生が先発した。下級生時から先発を務める矢端は、彼らがピッチで色々なことに自分で気づき、対応できるように「(自分の発言を)抑えながらのゲームでした」と明かす。自分がやり過ぎることなく、小さなサポートを心掛けた80分間。だが、前半16分にやや不運な形で失点した関東一は試合終盤に巻き返したものの、0-1で敗れた。

 チャンスを得た選手たちは彼らなりに頑張っていたことは確か。だが、本当に100パーセントの力を発揮できたのか――。前半から主導権を握られ、流れを変えることができなかった。終盤の反撃も相手が落ちてきたからであって、決して自分たちが良かった訳では無い。主将は「負けるべくして負けた」ゲームだと実感していた。

 そして、「関東第一というのはどんどん積み上げてきたチームなので、自分たちが崩してはいけないし、崩してしまって先輩たちに失礼なことをしてはいけない。自分たちの成長にもなるような結果も欲しいですし、やるのは自分たち選手なので本当に死ぬ気でやっていくしかない」と引き締めていた。

 プリンスリーグ関東2部の自分たちよりも上位、同1部に所属する帝京高相手に力負け。それでも、選手権全国3位の先輩たちができなかったインターハイ切符獲得は、チームにとってまた一つ前進だ。15年から18年までインターハイ予選で4連覇し、15年には全国3位、17年にも全国8強。その間、2度の選手権出場を果たしている関東一が都内の競争でまた抜け出し、全国上位への基盤を築こうとしている。

 前日の代表決定戦では、小野貴裕監督から掛けられた「オレたちを全国が待っている」という言葉で心を整え、奮い立ち、東海大高輪台高を紙一重の差で上回った。小野監督は今年のチームの力の源になっている部分について、先輩たちの姿を見ていることを挙げる。現3年生はコロナ禍によって、全国的に思うようにトレーニングも合宿・遠征も、試合もできなかった世代だ。その中で何が対戦相手との差になるのか。

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