[MOM3955]米子北FW小橋川海斗(3年)_昨年度の悔しさぶつける沖縄産ストライカー
ゲキサカ / 2022年7月27日 1時1分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.26 インターハイ3回戦 四日市中央工高 1-2 米子北高 鳴門・大塚スポーツパーク球技場]
昨年度大会決勝。青森山田高から先制しながらも、後半終了間際と延長終了間際の2失点により、逆転負け。肩を落とし、涙を流す米子北高の選手が大勢いる中、より悔しい気持ちを抱えていたのが、フィールドプレイヤーで唯一出場機会がなかったFW小橋川海斗(3年)だった。
2回戦で敗れた選手権の矢板中央高戦も彼にとっては、悔しさの募る一戦。2-2のまま迎えたPK戦で4番目のキッカーに名乗りを挙げた小橋川だったが、キックを外して涙を流していた。
「自分のせいで(負けた)という想いが強かったので、今年は引っ張ってやろうという気持ちがある。最前線でプレーしているので、やらなければという想いもあります」
そう意気込んで挑んだ今大会だったが、初戦となった2回戦の高知高戦は、チームが4得点を奪う一方で、思い通りに走れず前半で交代となっていた。
本人も3回戦で雪辱を晴らしたいとの想いはあったはず。そしてスタッフにも、小橋川に活躍して欲しいとの想いはあった。「今日はやるぞと先生たちから言われていた。最初から全開で飛ばしていけとも言われていたので、今日は走ろうと思っていた」と小橋川は振り返る。
序盤から2トップを組むFW福田秀人(3年)が後方に落ちることで空いたスペースへとフリーランを繰り返し、ゴール前に迫っていた。1つ目の見せ場が訪れたのは、前半終了間際の35+3分。福田から出たスルーパスでゴール目を抜け出したが、シュートはサイドネットに終わった。
2度目のチャンスは、後半開始直後。キックオフのボールを素早く前方に入れて、フリーでシュートを放ったが、ポストに阻まれていた。「チャンスはあったのに、外してしまった。今日は入らないのかなと頭の中で凄く考えました」。
一方で、二度の好機を活かせなかったことで、ゴールへの欲望が高まったのも事実。「自分は試合の入りがちょっと弱くて、気持ちに火が付くまで時間がかかる。ただ、チャンスを外したり、シュートを決めたり、大きい出来事があるとスイッチが入る」と自己分析する小橋川にとっては都合が良かったのかもしれない。
チャンスを活かせなくても、ベンチからは中村真吾監督の「次、チャンスあるよ」といった優しい声掛けが飛び続けるのも後押ししたという。奮闘がようやく実ったのは、後半5分。MF仲田賢信(2年)が入れたロングボールに反応すると、頭を出して相手を潜り込むことでゴール前を抜けだした。
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