[関東Rookie League]重圧の中、1年生が特別な90分間。入れ替え戦は日大藤沢が日体大柏と引き分け、Aリーグ残留!
ゲキサカ / 2022年9月5日 11時45分
後半43分、日大藤沢は相手セットプレーからロングカウンター。FW宮澤朋也が持ち上がって右へはたくと、FW小林琉云が1タッチで中央へ折り返す。完璧なパス交換で右SB高橋育人が独走。一気にPAまでボールを持ち込むが、後方から猛スピードで追いついた日体大柏右SB杉本文武が執念のディフェンスでその前進を阻止する。
日大藤沢は決定機が潰えたかと思われたが、こぼれ球を小林琉がシュート。これは右ポストを叩いたものの、跳ね返りを高橋が右足で蹴り込み、劇的な同点ゴールとなった。今度は日大藤沢の控え選手たちがヒーローの下へ駆け寄り、喜びと興奮を全身で表現。高橋は「決めた瞬間、全員が来てくれたのでチームが一つになった瞬間かなと思いました」と歓喜の瞬間について振り返る。
勝つしか無い日体大柏は、再び猛攻。ゴール前のシーンを作り出したが、わずかに判断が遅れると日大藤沢DF陣は距離を詰めてシュートを打たせない。逆に日大藤沢はカウンターから再びチャンスも。ピッチの22人が全力を尽くし、ピッチ外の選手も声を張り上げるなど今できることに必死で取り組んでいた。その中で日体大柏は1点への執念を見せたが、日大藤沢が全員でゴールを死守。Aリーグ残留を決めた。
日大藤沢の指揮を執った河内健奨コーチは「勝った、負けたがゴールじゃない。(将来へ向けて)良い経験をさせてもらった」。また、小久保は「残留ができてチームのためにも、自分の自信にもなったと思います。3年生の時、選手権で優勝できるように、自分が全ての試合を無失点で終えれるように頑張りたいと思います」と力を込めた。他のチームが経験できないような特別な90分間。最高の一体感で勝った日大藤沢も、敗れた日体大柏も、この経験を飛躍への糧にする。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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