後半AT弾での大臣杯制覇も…劣勢を強いられた国士大、東京V内定MF綱島悠斗「まだ合格点は出せていない」
ゲキサカ / 2022年9月6日 16時26分
[9.4 総理大臣杯決勝 国士舘大2-1大阪学院大 西が丘]
23年ぶりの総理大臣杯優勝を果たした国士舘大。終了間際に決勝ゴールを挙げたが、それまでは劣勢を強いられた。MF綱島悠斗(4年=東京Vユース/東京V内定)は先発出場も後半11分に途中交代。「自分としてはまだまだ満足できていない」と自らの課題を語った。
序盤はペースを握った国士大。だが、前半20分にFW古川真人(3年=実践学園高)が先制ゴールを奪った後、FW棚橋尭士(4年=横浜FMユース/徳島内定)が負傷による交代をしてからは、大院大の攻撃を受ける形が増えていく。同33分には同点ゴールを決められてしまった。
1-1で前半を折り返すと、大院大の攻勢はさらに強まる。耐える時間が続く国士大は綱島が後半11分に、MF高橋尚紀(4年=前橋育英高/讃岐内定)が同26分に、それぞれ足をつってしまい途中交代。「調整よりも個人を高めるトレーニングをした結果、足をつる形になってしまった。自分たちの力不足」(綱島)。試合途中でピッチを去ったことに心苦しさを吐露した。
90分が経つまで劣勢となったが、後半アディショナルタイムにMF東條敦輝(4年=鳥取U-18)が起死回生の優勝決定ゴール。「90分通して、自分たちがやりたいサッカーはあんまりできなかったという反省はある。それでも、勝ち切ってくれた仲間には感謝しかない」(綱島)。優勝決定直後には喜びを爆発させつつも、試合後冷静に答えた。
綱島は改めて試合を振り返る。「入りから国士舘のサッカーのモットーである、前線から圧力をかけてボールを奪うショートカウンターや、攻守において幅広く使って90分通して戦い抜くサッカーがまだできていなかった。ハイプレスがハマらなかったり、少しうまくいかないときに修正できていなかった。攻撃面では幅を使ったサッカーだったり、相手にボールを持たれる時間が長かった。そこがまだまだだった」。
ボランチの綱島は、長短のパスで中盤からサイドに効果的な配球を見せる場面も。展開力ある攻守の要として君臨したが、勝負を決め切れなかったことに悔しさもにじませる。来季からは東京Vに加入してプロデビュー。大学最後の一年で高みを目指すために、課題が出た大会になったようだ。
「自分の中でまだ合格点は出せていない。攻撃の立ち位置だったり、守備のボールカットするための準備だったり、いろんなところをまたこの半年で成長させたい。そして、一年目から活躍できればいいかなと感じています」
夏の総理大臣杯を制することで、冬の全日本大学選手権(インカレ)の出場権も手にした。国士大だけが持つ夏冬制覇の可能性へ。「まずはインカレで優勝するために、リーグ戦は後期全部勝つつもりでいきたいです」。次の優勝決定の場面は、ピッチの上で迎えるつもりだ。
(取材・文 石川祐介)●第46回総理大臣杯特集
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