三笘と比較する声も…年代屈指のアタッカー・履正社MF名願斗哉が川崎F加入内定「少しでも早く力になれるように」
ゲキサカ / 2022年9月7日 19時40分
履正社高(大阪)のU-18日本代表MF名願斗哉(3年)が7日、大阪府豊中市の同校で行われた川崎フロンターレ入団内定会見に出席した。会見には名願のほか、川崎Fの竹内弘明強化本部長、向島建スカウト、田坂祐介スカウト、履正社の平野直樹監督が出席。名願は「自分の夢の一つであったプロサッカー選手になるという夢を川崎フロンターレとの契約で叶えられて、嬉しい。プロになってからは、しっかり結果を残せる選手になろうと思います」と意気込みを口にした。
「彼の所にボールが入れば見ている人がワクワクするとか、コイツにボールを渡すなと相手の選手に思われる選手になれる可能性は十分にある。なかなかそういう選手はいない」。FW林大地(シントトロイデン)やFW町野修斗(湘南)らフル代表に選ばれるアタッカーを数多く育ててきた平野監督が期待を寄せる実力は確か。テクニックを活かした滑らかなドリブルが武器で、川崎Fから飛躍を遂げたMF三笘薫(ブライトン)と比較する声も多い、年代屈指のアタッカーだ。
川崎Fは昨年も同じ大阪の興國高に所属していたMF永長鷹虎を獲得しており、彼を継続して追う中で履正社の試合を見る機会も多く、名願のプレーが向島スカウトの目に留まった。今年に入ってからは、プレミアリーグという高いレベルの中でどれだけ通用するのか見極めるため、田坂スカウトと共に何度も会場へ足を運んだ。「何試合も見る中でこの選手は非常に魅力的だなと思った。雰囲気があって、凄くスター性もある。きっとやってくれるんじゃないかなと思い、(獲得を)決めました」(向島スカウト)。
7月には川崎Fの練習に参加。名願は「高校と違ってプレッシャーが早かったし、フィジカルの部分も物凄く違いがあった。パススピードや技術が全く違いました」と戸惑いを見せる一方で、持ち味であるドリブルには一定の手応えを感じた。練習参加後に「小さい頃から(フロンターレの)サッカーを見ていて、凄く心が楽しくなった。自分もそこでやりたいと思うようなサッカーをしていた」(名願)というチームからオファーを受けたため、インターハイ前には加入を決断し、夏休みが明けたこの日に仮契約を済ませ、発表という形となった。
これまでJ1で4度の優勝経験を持ち、今季も優勝争いを繰り広げる川崎Fで出場機会を掴むのは決して簡単ではない。本人も難しさを理解した上で、「一年目から試合に出場するのは難しいと思うのですが、試合に出られるよう練習で成長していきたい。少しでも早くフロンターレの力になれるように頑張るので、応援よろしくお願いします」とサポーターにメッセージを送る。
川崎Fでレギュラーを掴めば、日本代表も見えてくる。会見で名願は「日本代表になる」と力強く色紙に記したが、夢物語で終わらせないだけのポテンシャルを秘めた選手であるのは間違いない。
(取材・文 森田将義)
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