[NB CHAMPIONSHIP U-16]U17アジア杯予選までの1か月で「変わる」と約束。前橋育英CB山田佳は左足に加え、対人、運動量でも活躍目指す
ゲキサカ / 2022年9月19日 6時33分
[9.18 NB CHAMPIONSHIP U-16準々決勝 前橋育英高 0-3 流通経済大柏高 時之栖うさぎ島G]
「変わる」と決めて、約束して、1か月を過ごしている。前橋育英高CB山田佳(1年=前橋FC出身)は今回、帯同中のトップチームから外れて「newbalance CHAMPIONSHIP U-16」に出場。久々となる1年生チームでの活動で大会初日は得意の左足キックを発揮できたというが、大雨などで悪コンディションだった2日目のプレーには全く満足していなかった。
インターハイで優勝したトップチームはハイレベル。プレミアリーグEAST前半戦で先発出場を重ねてきた山田は、周囲のサポートの中で力を発揮することができていた。そこから1年生チームに戻って来た時にも、変わらずに自分の力を出すことを掲げていたという。
後半からの出場となった準々決勝・流通経済大柏高戦ではプレースキックで決定機を演出し、ボールを運ぶ力や安定したカバーリングも見せていたが、この日3試合目という疲労、ピッチ状況もあって思うようなプレーはできず。試合最終盤に相手の速攻を止められずに失点したシーンについて、元群馬MFの松下裕樹コーチは「(代表やプロへ行く選手は)一人でも止めないといけないですね」と指摘していた。
山田の左足の質、ビルドアップ能力は世代トップレベルだ。U-16日本代表に継続的に選出され、8月にはウズベキスタン遠征に参加。だが、体調を崩したことに加え、「結果として負けちゃっているし、自分も守備の面で良いところも出せていないし、自分個人として全然な大会でした」と振り返る。
帰国時にU-16日本代表・森山佳郎監督と交わした約束がある。「ウズベキスタンから次まで1か月あって、自分の中で『変わる』と決めて、(森山)監督ともそう約束して。(10月にU17)アジアカップの予選に臨むので、この1か月でどれだけ変われるかが大事だと思っている。アジアカップの予選ではこの1か月でどれだけ変わったかというのを見せられるようにという気持ちです」。前橋育英のトップチームの練習やトップサブの試合でのプレーを変えること、また筋トレや走り込みなど精力的に体を変化させることにも取り組んできた。
少しずつではあるものの、体重が増加。また、プレミアリーグ出場時に課題となっていた「失点したタイミングに一番近くにいることが多くて、それは前々からあって、絶対に改善しないといけないことだと思っていた。(先発落ちする原因にもなったので)そこをトップサブの試合とかで絶対に出さないように」。その面も日常から少しずつ改善してきている。
U17アジアカップ予選(10月1日~9日。ヨルダン)メンバーの有力な一人は、アジアでもキック、ビルドアップは当たり前にできなければならないという考え。加えて、「守備の1対1の強さや運動量で活躍できるようにしていきたいです」と言い切った。そのためにも、少しでも成長して大会へ向かう。
「(選んでもらうことができたら)光栄ですし、そこで良いプレーができればその先の未来にも繋がると思う。その経験を自分のものに吸収して、また、自分の良いところを日本代表のチームに還元して出せるように頑張りたい」と誓った。U-19日本代表が全勝でU20アジアカップ予選を突破。「自分たちも行きたい」。山田はより変わって、U-16日本代表の予選突破、U17アジアカップ出場に貢献する。
(取材・文 吉田太郎)
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