[国体少年男子]条件は同じ4連戦。タフさで上回った青森県は初の決勝も勝ち切って「優勝する」
ゲキサカ / 2022年10月6日 5時42分
唯一の早生まれ2年生で、攻守に抜群の動きを見せる山本は「本当は(昨年、)自分たちの代でやりたかったんですけれども(国体が中止で)無かったので。でも、早生まれで出れる嬉しさもありました。本当に疲労でキツかったんですけれども、PKでも勝てたことは凄く嬉しかったです」と頬を緩めた。
青森山田のトップチームで先発も務めてきた山本にとっても過酷な4連戦。それでも、「高校に入ってそういうところを教わって、きょうみんな負けたくないと思っていたのでタフさというところで今日勝てたのは(改めて)自信になりました」と頷いた。
山本は後輩の1年生15人について、「普段は“ガキ”で、自分がいなかったら遊んでしまってまとまりのないチームだと思います(苦笑)。私生活は可愛い子たちなんですけれども、自分が言ったらスイッチ入れてやってくれたので、後輩としても頼もしかったです」と微笑。リーダーは決勝進出で満足はしていない。頼もしい後輩たちとともに、あと1勝をつかみ取り、日本一になる決意だ。
6日の決勝では神奈川県と対戦。山本は「今までで一番強い相手だと思う。疲労があるんですけれども、力を全部出し切って準優勝じゃなくて、優勝で終わりたいなと思っています」と言い切った。青森山田の代表であり、青森県の代表。その責任を持って戦い抜き、青森県に恩返しする。
上田監督は選手たちが毎試合に課題を持って臨み、その試合をタフに乗り越えながら成長していることを認める。そして、選手たちは歴史を塗り替える決勝進出。これまで青森山田の先輩たちができなかったことを実現している。
それでも、今後“常勝軍団”の中心選手になっていく選手たちの目標は優勝。上田監督は「『俺たちは優勝する』と言葉に出して言っている。(青森山田の選手16人だが、)青森県でしっかり強化してきた年代ですし、青森県出身の子たちもいっぱいいるので、青森県として一丸としてやっていきたい」。この日、堅守を発揮して無失点で終えたことは収穫だったが、70分間で勝ち切れなかったことは改善点。決勝では70分間、もしくは延長戦を含めた90分間で勝ち切って新王者に輝く。
(取材・文 吉田太郎)●第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」特集
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