過去2年とはタイプの異なる10番。静岡学園MF高田優「期待に応えたい」

新生・静岡学園高の10番を背負っているMF高田優

[1.28 静岡県新人大会準決勝 磐田東高 1-2(延長)静岡学園高 愛鷹]

　伝統の10番を背負うレフティーは「もっとやらなきゃという気持ちの方が強いですね、今は」と語った。新人戦で新生・静岡学園高のエース番号を担っているのが、MF高田優(2年=清水エスパルスSS静岡出身)だ。

「ボールを持った時のパスとか、ドリブルとか、そういうところは他の選手と違うかなと思います」という高田はボランチ、トップ下の位置でボールに触れながらリズム。懐の深いボールキープやスルーパスでチャンスを演出したほか、抜け出しから決定的なループシュートを放つシーンもあった。だが、ボールに触れる回数や決定機に絡む回数を増やせず、本人にとって不満の内容だったようだ。

「きょうは自分のプレーを振り返ると、本当に何もできなかったのですごく悔しいです。結構イージーミスが多くて、どんどん悪い流れなってしまって、自分の中でも取り戻せなかった」

　周囲からはMFアンヘル・ディ・マリアに似ているという声もあるというレフティーだ。昨年は主にセカンドチームの一員としてプリンスリーグ東海を戦い、3ゴールを決めるなどチームの残留に貢献した。10月にはトップチームのプレミアリーグWEST・磐田U-18戦でフル出場。選手権予選を経験するなど経験を重ねてきた。

　そして、新チームで10番に。「全然予想していなかった。びっくり。でもやらなきゃいけない。高橋(隆大)君(G大阪→奈良)とか古川(陽介)君(磐田)とか色々な人をつけて重いというのはあるけれど、(ドリブラーの2人と)全然プレースタイルは違うので、自分のプレーを出していけたらと思ってプレーしています」。本人は前向きに捉え、期待に応えたいという思いを持っている。

「『10』つけるということは期待とかコーチ陣とかからされているし、気負い過ぎたくはないけれど、そういう期待に応えたい。だから、結果ゴールとか、アシストとか結果で見せていかないといけない」。現在の課題はシュート。29日の決勝では「10番」の活躍をして、新人戦優勝へ導く。

(取材・文　吉田太郎)