19歳で堂々のJ2主力…町田戦のキーマン担った群馬DF岡本一真「もっとやらなくちゃダメだなと」
ゲキサカ / 2023年2月27日 16時31分
[2.26 J2第2節 町田 2-0 群馬 Gスタ]
堅守のFC町田ゼルビアを崩すことができず、2試合連続のノーゴールに終わったザスパクサツ群馬。それでも開幕節の秋田戦(△0-0)に比べれば攻撃のビルドアップはスムーズになり、大槻毅監督も「ボールを動かすことが前節は難しかったが、今節はボールを上手く動かそうとして動かす時間は作ることができた」と一定の手応えをのぞかせた。
この日の攻撃の狙いは4-4-2で守る町田のボランチ脇を使うことだった。「相手のワイドの選手が食いついて4-2-4のような形になるので、その2枚の脇のところのスペースが空く。そこにどうボールを配給するのか、外からボールを入れるのか、縦からボールを入れるのか」(大槻監督)。そこで違いを見せたのがDF岡本一真。弱冠19歳で堂々の主力を任されている地元群馬の前橋育英高出身の右サイドバックだった。
前線のプレッシングは両CBと左SBで受け止め、岡本はやや高い位置を取るという役目。時には右サイドハーフのMF佐藤亮とも連係しながら中央に絞ったり、前線に出て行ったりし、攻撃のキーマンを担っていた。これは指揮官にとっても「比較的そこは自由にボールを動かせたと思うし、最初の10分くらいでアジャストしてボールを運べるようになって、ファイナルサードまで入るようなところはグループで作ることができた。そういった仕組みは作った」と狙いどおりの働きだった。
その形が結実したのは後半18分のビッグチャンス。最終ラインを起点に右サイドで小気味よくパスをつなぐと、DF酒井崇一の縦パスを受けた佐藤のクロスは相手に阻まれたが、こぼれ球を拾った岡本のクロスがファーサイドに飛び、FW長倉幹樹が高い打点からのヘディングで合わせた場面だ。「ファーの狙いが最初からあって、そこに幹樹くんがいたのでうまく合わせられた」(岡本)。惜しくもシュートは左ポストに当たったが、理想的な流れでの崩しだった。
もちろん、ビッグチャンスを決めることができなかったのは反省点ではある。だが、指揮官の言う「前節のところからみんなで改善して、上向きな部分を作ることができた。それを見逃すことなく、ポジティブな部分をしっかりと次につなげていきたい」という姿勢は長いシーズンを戦っていく上で大切だ。
試合後の記者会見、大槻監督は今度の改善点も指摘。再現性があるはずのビッグチャンスが一度にとどまったことで「あそこの仕組みは作るが、回数を増やしていかないといけない」と頻度の増加を求め、大枠の意識として「質をグループとして上げることと、個人の質をみんなで頑張って上げていく作業をしないといけない」とも力説した。
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