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大学生相手でも際立つ突破力…神村学園DF吉永夢希「師王さんみたいな超高校級に」高卒プロ入りにも意欲

ゲキサカ / 2023年4月30日 19時48分

U-17日本代表候補のDF吉永夢希(神村学園高)

[4.30 練習試合 U-17日本代表候補 3-3 関東大学選抜 JFA夢フィールド]

 高校年代屈指の突破力は年上世代の大学選抜チームにも際立っていた。U-17日本代表候補の主軸を担うDF吉永夢希(神村学園高)は30日、1〜2年生で構成された関東大学選抜とのトレーニングマッチ(45×3分)に左ウイングバックで約50分間プレー。「(相手の年齢が)一つ上、二つ上ということで自分たちから食うということを意識してやっていた」という言葉どおり、果敢なプレーを表現し続けた。

 昨年のU17アジア杯予選でも主力を担った吉永はこの日、3-5-2のシステムを採用した2本目の左ウイングバックで出場。このシステムは「自チームでもやっているのでワイドは自信を持ってやった」というだけでなく「自分用のシステムかなとはちょっと感じる」と笑みを見せるように、左の大外を一手に担いながら勢いのあるドリブル突破と強烈なクロスで脅威を放った。

 味方との連係が発展途上であることに加え、吉永のクロスを起点に放たれたシュートが枠に嫌われるなど、結果には結び付かなかった。それでも「高校生だったらぶっちぎれるので。今日も大学生相手に何本かできたのでやっていきたいと思う」という自信あふれるプレーで、6月開幕のU17アジア杯(U-17W杯アジア予選)に向けたオプション布陣の攻撃を牽引した。

 今季は自身初の高円宮杯プレミアリーグに所属し、高校年代最高峰の舞台でしのぎを削る一年。それでも「プレミアだったら全然できる。自分はプロでやりたいと思っているのでその基準に合わせてやっている」ともう一段上のレベルを見据えている。目指すは「誰にも触れられないサイドバック」。昨季のエースFW福田師王になぞらえ、「師王さんみたいな超高校級のサイドバックになりたい」と力強く語る。

 現在ドイツのボルシアMGのU-23チームで戦う福田とは「毎日連絡を取っている」という吉永。「デュエルのところがめちゃくちゃ激しいので、いつも怪我すると言っている」という現地の激しさを生の声で聞きつつ、「目標としている一人の選手なので立ち振る舞いもすごいなと思う。やっぱり刺激になっている」と自身の成長の活力にしようとしているようだ。

 一方、自信だけを持ちながら突き進むのではなく、自らの課題もしっかりと見つめている。「1対1では大学生相手にも通用する部分があったけど、守備のところはまだ課題かなと思う。アジア杯まであと1か月ちょっとあるので、守備で成長してアジア杯で行きたい」。世界基準の身体作りも含め、伸びしろは大いにある。「海外だったらもっと距離が離れていたらすぐやられるのでもう一つ距離を詰めて奪うところをやっていきたい」と対人戦の駆け引きにもさらなる成長を誓う。

 そんな吉永がこの1年で目指すのはプロ基準の体得だ。「自分に合ったプレースタイル、1年目から出たいので1年目から出られるチームを探していきたい。サイド攻撃でクロスを上げられるチームに行きたい」と進路を展望しつつ、行き先のクラブも「絞れてきている」と示唆。2か月後のアジア予選、半年後のU-17W杯、そして来季のプロ入りに向けて「やっぱりもっと身体を大きくして、スピードだけじゃプロでは通用しないので技術も磨いていきたい」と決意を語った。

(取材・文 竹内達也)

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